【海外FX両建て完全ガイド】メリット・デメリットと禁止事項を徹底解説!

海外FXで「両建て」という言葉を聞いたことはありませんか?初心者の方は「両建てって何?」「メリットとデメリットは?」「本当に使える手法なの?」と疑問に思うかもしれません。

両建ては同じ通貨ペアで買いと売りのポジションを同時に持つ取引手法です。一見すると「損も得もしない」ように思えますが、実は様々な場面で活用できる戦略的な手法でもあります。

本記事では、海外FX初心者の方向けに両建ての基本から応用まで、メリット・デメリット、禁止事項、安全な実践方法まで徹底解説します。この記事を読めば、両建てについての理解が深まり、自分のトレードに取り入れるべきかどうかの判断材料が得られるでしょう。

両建て(りょうだて)とは?FXにおける基本的な意味

両建て(りょうだて)とは、同一通貨ペアで買いポジション(ロング)と売りポジション(ショート)を同時に保有する取引手法です。例えば、ドル円で1万通貨の買いポジションと1万通貨の売りポジションを同時に持つことを指します。

通常のFX取引では、相場が予想通りに動けば利益が出ますが、逆に動けば損失が出ます。しかし両建ては、どちらの方向に相場が動いても、一方のポジションで利益が出る一方で、もう一方のポジションで同額の損失が発生するため、基本的には損益がゼロになります。

具体例として、ドル円が1ドル=150円の時に両建てをした場合を見てみましょう:

相場の動き買いポジション売りポジション合計損益
150円→152円+2円(利益)-2円(損失)±0円
150円→148円-2円(損失)+2円(利益)±0円

このように、理論上は為替変動によるリスクを中立化できます。しかし後述するように、実際の取引ではスプレッドスワップポイントなどのコストが発生するため、完全にゼロにはなりません

海外FXと国内FXにおける両建ての違い

両建ては海外FXと国内FXで扱いが異なります。主な違いは以下の通りです:

 海外FX国内FX
同一口座内での両建て多くの業者で可能可能(ただし推奨されない)
別口座間での両建て一部の業者で禁止基本的に可能
異業者間での両建て一部の業者で禁止可能
ボーナスを利用した両建て多くの業者で禁止該当なし(ボーナスがない)

特に重要なのは、海外FXでは同一口座内の両建ては基本的に許可されていますが、別口座間や異業者間での両建ては禁止している業者が多いという点です。これを違反すると、口座凍結や出金拒否などのペナルティを受ける可能性があります。

初心者向けワンポイント

両建ては「相場の方向性が読めない時」や「一時的にリスクを回避したい時」の手法として活用できます。ただし、長期間保有すると取引コストがかさむため、一時的な対策としての利用がおすすめです。

海外FXでの両建てのメリット

両建ては一見すると「意味がない」と思われがちですが、実際には様々なメリットがあります。ここでは主なメリットを紹介します。

含み損の拡大を一時的に抑えられる

既存のポジションが含み損になった場合、反対方向のポジションを取ることで含み損の拡大を一時的に抑制できるのが大きなメリットです。

例えば、150円でドル円の買いポジションを持っていて、相場が147円まで下がった場合、既に3円分の含み損が発生しています。ここでさらに下落が予想される場合、147円で売りポジションも持てば、その後の下落による損失の拡大を防げます。

具体的には:

  • 相場が145円まで下がった場合:最初の買いポジションでは5円分の含み損(-5,000円/1万通貨)
  • 147円で持った売りポジションでは2円分の含み益(+2,000円/1万通貨)
  • 合計すると-3,000円の損失で固定される

このように、両建てを活用することで、含み損の拡大を抑えながら相場の反転を待つことができます

相場の様子見ができる

相場の方向性が不透明な時、両建てを活用することで冷静に相場を分析する時間を確保できます。例えば、重要な経済指標の発表前や不確実性の高い相場環境では、一時的に両建てを行うことで、急激な相場変動によるリスクを回避できます。

特に経済指標発表時は相場が大きく動くことがありますが、どちらに動くか予測が難しい場合もあります。そのような時に両建てをしておけば、どちらに動いても大きな損失を出すリスクを抑えられます。

税金対策として活用できる可能性がある

年間の利益が大きく出ている場合、年をまたいで損失を繰り越す目的で両建てを活用できる可能性があります。

例えば、12月に大きな利益が出ている状態で両建てをし、年明けに利益ポジションだけを決済すれば、損失ポジションは翌年に繰り越せます。ただし、税金対策としての両建ては課税当局に否認される可能性もあるため、専門家に相談することをおすすめします

XMのような海外FX業者では、複数口座を持てるため柔軟な資金管理が可能ですが、不適切な両建ては利用規約違反になる可能性があります。

XMTrading開設

海外FXでの両建てのデメリット

両建てには多くのメリットがありますが、同時に無視できないデメリットも存在します。ここでは主なデメリットを解説します。

取引コストが二重にかかる

両建てでは、買いと売りの両方のポジションを持つため、取引コストが通常の2倍かかることになります。主なコストは以下の2つです:

  1. スプレッド:新規注文時に買値と売値の差として発生するコスト
  2. 取引手数料:一部の海外FX業者では取引ごとに手数料が発生

例えば、ドル円のスプレッドが0.3銭の場合、両建てでは買いと売りの両方でスプレッドがかかるため、実質0.6銭のコストとなります。この金額は少額に見えますが、頻繁な取引や大きな取引量では無視できないコストになります。

スワップポイントで損をする可能性がある

スワップポイントは通貨ペア間の金利差から発生する損益ですが、両建ての場合、買いポジションと売りポジションでスワップポイントが相殺されるどころか、マイナスになることが多いです。

これは、FX業者が提示するスワップポイントには常にスプレッドが存在するためです。例えば:

  • ドル円の買いポジションのスワップポイント:+10円/日
  • ドル円の売りポジションのスワップポイント:-15円/日

この場合、両建てをすると日々-5円のスワップコストが発生します。長期間両建てを続けると、このスワップコストが積み重なり、大きな損失になる可能性があります

Exnessなどの一部の海外FX業者では、スワップフリー口座を提供していますが、両建て目的での利用は禁止されていることが多いので注意が必要です。

証拠金効率が悪くなる

両建てでは、買いと売りの両方のポジションにマージン(証拠金)が必要となるため、証拠金効率が悪くなります

例えば、レバレッジ100倍で1万通貨を取引する場合、通常なら約1,500円の証拠金で済みますが、両建てでは倍の約3,000円が必要になります。これにより、同じ資金で取引できる量が半分になってしまいます。

TitanFXなどの高レバレッジを提供する海外FX業者でも、両建ての場合は実質的なレバレッジが下がることを理解しておきましょう。

両建ての長期保有はNG

両建ては一時的なリスクヘッジとして有効ですが、長期間保有するとスワップコストや機会損失が増大します。できるだけ早く相場の方向性を見極め、いずれかのポジションを決済することをおすすめします。

海外FXでの禁止されている両建て手法

海外FX業者では、一部の両建て手法が明確に禁止されています。これらの禁止事項を知らずに行うと、口座凍結や出金拒否などの深刻なペナルティを受ける可能性があります。

ボーナスを利用した両建て

海外FX業者では様々なボーナスが提供されていますが、ボーナス資金を使った両建ては明確に禁止されています

例えば、100%入金ボーナスを受け取った後に、そのボーナス資金を利用して両建てを行うと、実質的にリスクなしでボーナス条件をクリアしようとする行為とみなされます。これは明らかな利用規約違反であり、発覚した場合はボーナスの没収だけでなく、口座凍結や出金拒否などの厳しいペナルティの対象となります。

複数口座間での両建て

同じ海外FX業者内で複数の口座を開設し、それらの口座間で両建てを行うことも禁止されています。特に、異なるタイプの口座間(例:通常口座とスワップフリー口座)での両建ては厳しく監視されています。

業者側はIP情報、デバイス情報、入出金パターンなどから、複数口座を同一人物が操作しているかどうかを高精度で判別できます。バレないと思って複数口座間で両建てを行うのは非常に危険です。

異なる業者間での両建て

理論上は異なる海外FX業者間での両建ては検出が難しいように思えますが、実際には業者間での情報共有や監視システムにより発覚するリスクがあります。特に同一のライセンス発行機関から認可を受けている業者間では、疑わしい取引パターンに関する情報共有が行われている可能性があります。

また、海外FXと国内FXの業者間での両建てを行うことも推奨されません。国内業者は取引情報を当局に報告する義務があり、それにより海外での取引が明るみに出る可能性があります。

BigbossLand Primeなどの海外FX業者では、利用規約で禁止行為を明確に定めているので、口座開設前に必ず確認しましょう。

海外FXでの両建ての具体的な方法

禁止事項を避けながら、適切に両建てを行う方法を紹介します。基本的には同一口座内での両建てが最も安全です。

MT4/MT5を使った両建て手順

海外FX業者の多くはメタトレーダー (MT4/MT5)を提供しています。MT4/MT5での両建ての基本的な手順は以下の通りです:

  1. 新規注文画面を開く: F9キーを押すか、右クリックメニューから「新規注文」を選択
  2. 通貨ペアを選択: 両建てしたい通貨ペアを選択
  3. 取引量を設定: ロット数を指定(例:0.1ロット=1万通貨)
  4. 買いポジションを設定: 「買い」ボタンをクリックして買いポジションを持つ
  5. 売りポジションを設定: 同じ手順で「売り」ボタンをクリックして売りポジションを持つ

これで基本的な両建ては完了です。両方のポジションが取引履歴に表示されていることを確認しましょう

MT4/MT5の便利機能

MT4/MT5には「ワンクリックトレード」機能があり、注文画面を表示せずに素早くポジションを取れます。両建てを頻繁に行う場合は、この機能を活用するとスピーディーに取引できます。設定→取引→ワンクリックトレードにチェックを入れて有効化できます。

効果的な両建ての活用シーン

両建てが特に効果的な場面には以下のようなものがあります:

1. 含み損ポジションの損失拡大防止

含み損を抱えているポジションがあり、さらなる損失拡大が心配な場合、反対ポジションを取ることで損失を一時的に固定できます。相場が反転したタイミングで、含み損ポジションを維持したまま、反対ポジションだけを決済することで、損失を最小限に抑えられます。

2. 重要イベント前のリスクヘッジ

重要な経済指標発表や中央銀行の政策発表など、相場が大きく動く可能性があるイベント前に両建てを行うことで、予測不能なリスクをヘッジできます。イベント後に相場の方向性が明確になったら、不要なポジションを決済します。

3. トレンド転換期の判断待ち

相場が転換点にあると思われる場合、両建てを活用して様子見することができます。トレンドの方向性が明確になったら、逆方向のポジションを決済し、トレンド方向のポジションを維持することで、チャンスを逃さず利益を狙えます。

両建ての解除タイミング

両建ては一時的な対策であり、長期間維持することは推奨されません。以下のタイミングで解除を検討しましょう:

  1. 相場の方向性が明確になったとき: トレンドが明確になれば、トレンドと逆方向のポジションを決済
  2. 含み損が一定以上回復したとき: 含み損が許容範囲内に収まれば、両建てを解除して通常の取引に戻る
  3. 一定期間が経過したとき: スワップコストなどを考慮し、長期間の両建ては避ける

両建ての解除は、市場状況と自分の取引計画に基づいて判断することが重要です。感情的な判断ではなく、客観的な分析に基づいて決定しましょう。

両建てが可能な海外FX業者の比較

ここでは両建てが可能な主要な海外FX業者を比較し、それぞれの特徴や両建てに関するルールを紹介します。

XM

XMは同一口座内での両建てを許可しており、最大レバレッジ888倍、豊富なボーナス、日本語サポートが充実している海外FX業者です。

両建て関連の特徴:

  • 同一口座内での両建て:可能
  • 複数口座間での両建て:禁止(特にスタンダード口座とZero口座間)
  • ボーナスを利用した両建て:明確に禁止
  • スワップポイント:通貨ペアによって異なるが、両建てでは基本的にマイナス

XMでは口座タイプによってスプレッドが異なるため、両建てを考えている場合はXM 口座タイプを比較して、スプレッドの狭い口座を選ぶと良いでしょう。

XMの詳細な両建てルールやその他の取引条件について詳しく知りたい方は、XMの両建て解説ページをご覧ください。

XMTrading開設

TitanFX

TitanFXは低スプレッド、高速約定、最大レバレッジ500倍が特徴の海外FX業者です。同一口座内での両建ては許可されています。

両建て関連の特徴:

  • 同一口座内での両建て:可能
  • 複数口座間での両建て:公式の明確な禁止はないが推奨されない
  • 特にTitanFX マイクロ口座とブレード口座間での両建ては避けるべき
  • スプレッドの狭さが両建てコストの軽減に寄与

TitanFXはECN/STP方式を採用しており、市場に直接注文を通すため、両建てを行っても公平な約定環境が期待できます

TitanFXの口座タイプや取引条件について詳しく知りたい方は、TitanFX口座タイプ解説ページをご覧ください。

Exness

Exnessは最大レバレッジ無制限、多彩な入出金方法、スワップフリー口座が特徴の海外FX業者です。

両建て関連の特徴:

  • 同一口座内での両建て:可能
  • スワップフリー口座での両建て:厳格に監視されており注意が必要
  • 複数口座間での両建て:禁止(特に通常口座とスワップフリー口座間)
  • 入出金の速さが両建て戦略の資金管理に有利

ExnessではExness ゼロ口座のような低スプレッド口座も提供していますが、両建てを行う場合はスプレッドコストに注意が必要です。

Exnessの口座タイプや取引条件の詳細については、Exness口座タイプ解説ページをご覧ください。

Bigboss

Bigbossは最大レバレッジ1000倍、充実したボーナス制度、日本人に人気の海外FX業者です。

両建て関連の特徴:

  • 同一口座内での両建て:可能
  • Bigboss ボーナスを利用した両建て:禁止
  • 複数口座間での両建て:明確な規定はないが推奨されない
  • 高レバレッジによる少額資金からの取引が可能

Bigbossは取引ボリュームに応じたBBPポイントも提供していますが、両建てでも取引量としてカウントされるのが特徴です。

Bigbossの詳細なサービス内容や取引条件については、Bigboss口座タイプ解説ページをご覧ください。

両建ての活用方法と取引戦略

両建てを単なるリスクヘッジだけでなく、積極的な取引戦略として活用する方法を紹介します。

ナンピン戦略との併用

マーティンゲール法に似た「ナンピン戦略」と両建てを組み合わせることで、リスクを抑えながら利益を狙う戦略があります。

基本的な手順:

  1. 最初に少量のポジションを持つ
  2. 相場が逆行した場合、同方向により大きなポジションを追加(ナンピン)
  3. さらに逆行した場合、部分的に両建てを行ってリスクをヘッジ
  4. 相場が反転したら、両建てポジションから順に決済して利益を確定

この戦略は相場が大きく振れる相場環境で特に効果的ですが、資金管理を徹底しないと大きなリスクを伴うことに注意が必要です。

トレンド転換期の両建て戦略

トレンドの転換点を狙った両建て戦略も効果的です。

具体的な手順:

  1. トレンドが弱まっているサインを確認(テクニカル指標や価格パターンから判断)
  2. 既存トレンド方向に小さなポジションを持つ
  3. 同時に逆トレンド方向にも小さなポジションを持つ(両建て状態)
  4. 新しいトレンド方向が確定したら、逆方向のポジションを決済
  5. トレンド方向のポジションはそのまま保持し、利益を追求

この戦略はトレンド転換の見極めが難しい相場で、方向性の確定を待ちながらもチャンスを逃さないための手法です。

スワップポイントを考慮した長期両建て

通常、両建てではスワップポイントがマイナスになりがちですが、特定の条件下では長期両建てが有効な場合もあります。

スワップポイント最適化の条件:

  • 高スワップ通貨ペアを選択(例:トルコリラ/円など)
  • スワップポイントの差が小さい時期を狙う
  • 相場の大きな動きが予想される時に実施

この戦略はリスクが高く、高度な知識と経験が必要です。初心者には推奨されません。

AxioryのようなECN/STP方式の業者では、市場の実勢レートでスワップポイントが提供されるため、両建てのスワップコストを最小限に抑えられる可能性があります。

さまざまな取引戦略の詳細については、FXの稼ぎ方・コツのページで詳しく解説しています。

Axiory開設

両建てに関するよくある質問

両建てについてよくある質問とその回答をまとめました。

両建ては本当に意味がありますか?

一見すると意味がないように思える両建てですが、リスクヘッジや相場の様子見、含み損の拡大防止など、状況によっては有効な手法です。ただし、取引コストやスワップポイントなどのデメリットもあるため、目的を明確にして使用することが重要です。

両建てすると必ず業者にバレますか?

同一口座内での両建ては多くの海外FX業者で許可されているため問題ありません。しかし、複数口座間や異業者間での両建ては、業者の監視システムによって検出される可能性が高いです。IP情報、デバイス情報、入出金パターンなどから同一人物による取引と判断されることがあります。

両建てで口座凍結されたらどうなりますか?

禁止されている両建て手法が発覚した場合、警告、ボーナスの没収、利益の没収、出金拒否、口座凍結などのペナルティが課される可能性があります。最悪の場合、口座が完全に凍結され、資金が引き出せなくなることもあります。

初心者でも両建ては使えますか?

初心者でも基本的な仕組みを理解していれば両建ては使えます。ただし、デメリットやリスクを十分に理解した上で、一時的なリスクヘッジとして限定的に使用することをおすすめします。長期的な両建てや複雑な戦略は、ある程度の経験を積んでから試すべきです。

両建てとヘッジの違いは何ですか?

両建てとヘッジは似ていますが、両建ては同一通貨ペアで買いと売りを同時に持つのに対し、ヘッジはより広い概念で、異なる通貨ペアや金融商品間でリスクを相殺する手法を指します。例えば、ドル円の買いポジションとユーロドルの売りポジションを組み合わせるなどの方法があります。

両建てを含むさまざまなリスク管理手法については、海外FXのリスク管理・資金管理のページで詳しく解説しています。

まとめ:海外FXにおける両建ての活用法

この記事では、海外FXにおける両建ての基本から応用まで、詳しく解説してきました。重要なポイントをまとめます:

  1. 両建ての基本: 同一通貨ペアで買いと売りのポジションを同時に持つ取引手法
  2. メリット: 含み損の拡大防止、相場の様子見、リスクヘッジなど
  3. デメリット: 取引コストの増加、スワップポイントのマイナス、証拠金効率の低下
  4. 禁止事項: ボーナスを使った両建て、複数口座間や異業者間での両建てには注意
  5. 活用場面: 含み損対策、重要イベント前、トレンド転換期など
  6. おすすめ業者: XM、TitanFX、Exness、Bigbossなど

両建ては万能の手法ではなく、状況に応じて適切に活用することが重要です。初心者は特に、両建てを一時的なリスクヘッジとして理解し、長期的には明確な相場分析に基づいたポジション管理を心がけましょう。

海外FXでの両建てを検討する場合は、各業者の利用規約やルールを必ず確認し、禁止事項に抵触しないように注意してください。適切に活用すれば、両建ては効果的なリスク管理ツールとなり、トレード戦略の幅を広げることができるでしょう。

最後に、両建ては便利なツールですが、取引の基本となる相場分析や資金管理の重要性を忘れないようにしましょう。成功するトレーダーは、両建てを含む様々なツールをバランスよく活用しながら、一貫した取引戦略を実践しています。

FX取引の基本からさらに詳しく学びたい方は、海外FX入門の総合ガイドもご覧ください。

よくある質問

両建てはどのような場面で使われますか?

両建ては主に以下の場面で使われます。1)相場の方向性が不透明な時に、どちらの方向に動いても利益を得る可能性を作る。2)既存のポジションの損失を一時的に固定し、相場の反転を待つ。3)スワップポイントの差益を狙う。4)急激な相場変動時にリスクを軽減する。5)特定の経済指標の発表前に、どちらの方向に動いても対応できるようにする。海外FXでは、これらの状況で両建てを活用することがありますが、適切な判断が必要です。

両建てとヘッジの違いは何ですか?

両建てとヘッジは似ているようで異なる概念です。両建ては同じ通貨ペアで買いと売りのポジションを同時に持つことを指します。一方、ヘッジは既存のポジションのリスクを軽減するために、関連する別の取引を行うことを指します。例えば、ドル円の買いポジションのリスクをヘッジするために、ドルと逆相関のある通貨ペアを売るなどです。海外FXでは、ヘッジの方がより洗練された手法とされることが多いです。

両建てでスワップポイントを稼ぐ方法はありますか?

はい、両建てでスワップポイントを稼ぐ方法があります。これは「スワップアービトラージ」と呼ばれることもあります。高金利通貨を買い、低金利通貨を売るポジションを同時に持つことで、スワップポイントの差益を狙います。例えば、豪ドル/円で豪ドルを買い、同時に売りポジションも持つことで、豪ドルの買いポジションでプラスのスワップを得ながら、相場変動リスクを抑えることができます。ただし、取引コストやリスクも考慮する必要があります。

両建てのポジションはいつ解消すべきですか?

両建てのポジション解消のタイミングは、取引目的や市場状況によって異なります。一般的には以下の場合に解消を検討します。1)相場の方向性が明確になった時。2)目標とする利益が得られた時。3)損失が許容範囲を超えそうな時。4)保有コストが高くなりすぎた時。5)より良い投資機会が見つかった時。海外FXでは、常に市場の動向を注視し、適切なタイミングでポジションを解消することが重要です。感情的な判断は避け、冷静な分析に基づいて決定することをお勧めします。

両建てで証拠金はどうなりますか?

両建ての場合、通常は買いと売りの両方のポジションに対して証拠金が必要となります。つまり、同じ通貨ペアで同じ金額の両建てをする場合、単一のポジションを持つ場合の2倍の証拠金が必要になります。これにより、資金効率が悪くなるというデメリットがあります。ただし、一部の海外FX業者では、両建てポジションに対して証拠金を相殺する仕組みを提供している場合もあります。取引を行う前に、利用する業者の証拠金規定を確認することが重要です。