【海外FX】ドテンとは？基本的なやり方から注意点まで初心者向けに徹底解説

株式や為替などのポジションを逆転させること。保有する現物株式を売ると同時に、さらに信用売りをするなど。
（goo国語辞書 「途転」 より引用 2025 年 5 月 27 日アクセス）

引用元：デジタル大辞泉編集部

小学館の国語辞典チーム。信頼性の高い語釈を提供し、最新語の追加にも積極的に取り組む。

この記事では、ドテンの基本的な意味から具体的なやり方、メリット・デメリット、実際のトレード手法まで、海外FX初心者の方にも分かりやすく解説します。ドテンを理解することで、より柔軟で効率的なトレードができるようになるでしょう。

海外FXにおけるドテンとは

ドテンとは、現在保有しているポジションを決済すると同時に、反対方向のポジションを新規で建てる取引手法のことです。漢字では「途転」と書き、相場用語として古くから使われています。

ドテンとは、保有中のポジションを決済後、すぐに反対のポジションを建てることです。漢字では「途転」と書きます。
（OANDA Japan 「ドテンとは｜FXでの意味やメリット・デメリットなどを詳しく解説」 より引用 2025 年 5 月 27 日アクセス）

引用元：OANDAマーケットアナリストチーム

米国発グローバルFXブローカーの日本法人。為替教育コンテンツと分析レポートを多数提供。

例えば、ドル円で買いポジションを保有していた場合、そのポジションを決済して即座に売りポジションを建てる行為がドテンです。つまり、ポジションの方向を完全に逆転させることを指します。

ドテンという言葉の由来は、「どでん」という音からきており、物が倒れたりひっくり返ったりする様子を表現しています。まさにポジションをひっくり返すことから、この名前が付けられました。

ドテンの特徴

ドテンには以下のような特徴があります：

• 素早いポジション転換：決済と新規エントリーを同時に行う
• 相場の転換点で活用：トレンドの変化に合わせてポジションを変更
• 効率的な利益追求：往復の値動きで利益を狙える
• 高い技術が必要：タイミングの見極めが重要

フリップ、つまり市場でのポジションの反転は、新しいテクニカルトレンドから利益を生み出すための効果的な方法となり得ます。
（Investopedia 「Flip: What it Means, How it Works, Examples」 より引用 2025 年 5 月 27 日アクセス）

引用元：Gordon Scott CMT

米Investopediaシニアテクニカルアナリスト。20年以上の相場経験を持つチャート専門家。

ドテン買いとドテン売りの違い

ドテンには、エントリーする方向によって「ドテン買い」と「ドテン売り」の2種類があります。それぞれの特徴と使い方を詳しく見てみましょう。

ドテン買い（ドテンロング）

ドテン買いとは、売りポジションを決済して同時に買いポジションを建てる手法です。「ドテンロング」や「ドテン買い越し」とも呼ばれます。

途転注文（どてんちゅうもん）とは、保有するポジションをひっくり返す注文のことです。例えば、保有する売りポジションを手仕舞って、同時に逆の買いポジションを建てる注文手法です。
（GMOコイン 「途転注文」 より引用 2025 年 5 月 27 日アクセス）

引用元：GMOコイン編集部

東証プライム上場GMOインターネットグループの暗号資産サービス部門。用語解説を通じ投資教育を推進。

具体的な流れは以下の通りです：

1. 売りポジションを保有している状態
2. 相場が下落して利益が出た（または予想と反対に上昇して損失が出た）
3. 売りポジションを決済
4. 即座に買いポジションを新規エントリー

ドテン買いは、相場が底値圏から反転上昇する場面で効果的です。レンジ相場のサポートラインでの反発や、下降トレンドから上昇トレンドへの転換点で活用されることが多いです。

ドテン売り（ドテンショート）

ドテン売りとは、買いポジションを決済して同時に売りポジションを建てる手法です。「ドテンショート」や「ドテン売り越し」とも呼ばれます。

具体的な流れは以下の通りです：

1. 買いポジションを保有している状態
2. 相場が上昇して利益が出た（または予想と反対に下落して損失が出た）
3. 買いポジションを決済
4. 即座に売りポジションを新規エントリー

ドテン売りは、相場が高値圏から反転下落する場面で効果的です。レンジ相場のレジスタンスラインでの反発や、上昇トレンドから下降トレンドへの転換点で活用されます。

ドテンのメリット

ドテンを正しく活用することで、以下のようなメリットが期待できます。

効率的な利益の最大化

ドテンの最大のメリットは、相場の往復の値動きで連続的に利益を狙えることです。通常の取引では、一方向の動きでしか利益を得られませんが、ドテンを使えば上昇・下降の両方で利益を追求できます。

例えば、レンジ相場で上限から下限まで往復する値動きがあった場合、ドテンを使えば往路と復路の両方で利益を狙える可能性があります。これにより、同じ時間でより多くの利益を得られる可能性が高まります。

相場の転換点に素早く対応

ドテンは相場の方向性が変わった際に、迅速にポジションを切り替えられる手法です。トレンドが転換した時や、レンジ相場での反発ポイントで、素早くポジションの方向を変更できます。

特にスキャルピングやデイトレードのような短期取引では、この素早い対応力が大きな利益につながる可能性があります。

損失の早期回復

予想と反対方向に相場が動いて含み損が発生した場合、ドテンを使うことで損失を最小限に抑えながら、新しい方向で利益を狙える可能性があります。

従来のロスカットでは損失を確定するだけでしたが、ドテンなら損失の早期回復が期待できるのです。ただし、これにはリスクも伴うため、慎重な判断が必要です。

ドテンのデメリットと注意点

ドテンには多くのメリットがある一方で、以下のようなデメリットや注意点もあります。

高い技術と経験が必要

ドテンは相場の転換点を正確に見極める技術が必要な、上級者向けの手法です。タイミングを間違えると、連続して損失を出してしまう可能性があります。

初心者の方は、まず基本的な取引に慣れてからドテンに挑戦することをおすすめします。十分な経験を積んでから活用するようにしましょう。

感情的な取引につながりやすい

ドテンは損失が出た時の心理的プレッシャーの中で判断することが多いため、感情的な取引につながりやすいというデメリットがあります。

「損失を取り戻したい」という気持ちが強くなりすぎると、冷静な判断ができなくなり、さらに大きな損失につながる可能性があります。リスク管理を徹底することが重要です。

取引コストの増加

ドテンは決済と新規エントリーを同時に行うため、スプレッドコストが通常の取引の2倍かかることになります。頻繁にドテンを繰り返すと、取引コストが利益を圧迫する可能性があります。

スプレッドが狭い海外FX業者を選ぶことで、この問題を軽減できます。取引コストを抑えることで、ドテン取引の効率性を高められるでしょう。

相場の方向性を読み違えるリスク

ドテンは相場の転換を前提とした手法のため、転換が起こらなかった場合は大きな損失につながる可能性があります。特に強いトレンドが継続している場面では、ドテンが裏目に出ることがあります。

そのため、明確な根拠に基づいてドテンを実行し、損失が拡大した場合は早めに撤退することが重要です。

ドテンを活用したトレード手法

ここでは、実際の取引でドテンを活用できる具体的な手法を紹介します。

レンジ相場でのドテン活用法

レンジ相場は最もドテンが効果を発揮しやすい相場環境です。価格が一定の範囲内で上下を繰り返すため、上限と下限でのドテンが有効になります。

買い（売り）ポジションから売り（買い）ポジションに反転させるという投資戦略を、同一時点でポジションの解消と再構築を同時に行う「同時スイッチ」とみなすことで問題を単純化し、最適化の解を導いている。
（一橋大学 「ペア・トレーディングによる最適投資戦略の理論的拡張および数値解」 より引用 2025 年 5 月 27 日アクセス）

引用元：鈴木 清

一橋大学博士（商学）。最適スイッチ問題を応用した証券投資戦略の研究で知られる金融経済学者。

具体的な手順：

1. レンジの上限（レジスタンスライン）で売りエントリー
2. 価格が下落してレンジ下限（サポートライン）に到達
3. 売りポジションを利確決済し、同時に買いでドテンエントリー
4. 価格が上昇してレンジ上限に到達
5. 買いポジションを利確決済し、同時に売りでドテンエントリー

この手法を繰り返すことで、レンジ相場の往復動作から連続的に利益を狙える可能性があります。ただし、レンジブレイクには注意が必要です。

ブレイクアウト失敗でのドテン活用法

ブレイクアウトが失敗した場面でのドテンは、損失を最小限に抑えながら利益を狙える手法です。

具体的な手順：

1. レジスタンスラインのブレイクアウトを狙って買いエントリー
2. ブレイクアウトが失敗し、価格がレジスタンスライン下に戻る
3. 買いポジションを損切り決済し、同時に売りでドテンエントリー
4. 価格の下落で利益を狙う

この手法では、最初の損失を次のトレードで回復することを目指します。ただし、さらなる損失拡大を防ぐため、明確なストップロス設定が必要です。

トレンド転換でのドテン活用法

明確なトレンド転換のサインが現れた時のドテンは、大きな利益につながる可能性があります。

トレンド転換のサインとして活用できる指標：

• 移動平均線の方向転換
• MACDのシグナル変化
• RSIの反転
• 重要なサポート・レジスタンスラインの突破

複数の指標が同時にトレンド転換を示唆した場合、ドテンの成功確率が高まります。しかし、だましのサインもあるため、慎重な判断が必要です。

海外FX業者別ドテン取引の特徴

ドテン取引を行う際は、海外FX業者の特徴を理解することが重要です。各業者の特徴を比較してみましょう。

XMTradingでのドテン取引

XMTradingは初心者から上級者まで幅広く利用されている海外FX業者で、ドテン取引にも適した環境を提供しています。

XMTradingの特徴：

• 使いやすいMT4/MT5プラットフォーム
• 豊富な通貨ペア（100種類以上）
• 24時間日本語サポート
• ゼロカット制度で追証なし

XMTradingなら初心者でも安心してドテン取引を始められます。特に日本語サポートが充実しているため、取引中に困ったことがあってもすぐに相談できます。

詳細な評判やサービス内容については、XMTrading評判・口コミ完全ガイドをご覧ください。

TitanFXでのドテン取引

TitanFXはプロトレーダーに人気の海外FX業者で、ドテン取引に適した高性能な取引環境を提供しています。

TitanFXの特徴：

• 業界最狭水準のスプレッド
• 高速約定と安定した取引環境
• ECN口座で透明性の高い取引
• スキャルピング制限なし

TitanFXの狭いスプレッドは、頻繁にドテンを行う際の取引コストを大幅に削減できます。特に短期取引を中心とするトレーダーにとって大きなメリットとなるでしょう。

TitanFXの詳しい特徴については、TitanFX評判・口コミ完全ガイドをご覧ください。

BigBossでのドテン取引

BigBossは充実したボーナス制度と使いやすい取引環境で人気の海外FX業者です。

BigBossの特徴：

• 豊富なボーナスキャンペーン
• 仮想通貨取引も可能
• 快適な約定スピード
• 日本語サポート充実

BigBossのボーナスを活用することで、より多くの資金でドテン取引を行えます。リスクを抑えながら練習したい初心者にもおすすめです。

BigBossの詳しいサービス内容については、BigBoss評判・口コミ完全ガイドをご覧ください。

ドテン取引で成功するためのコツ

ドテン取引で継続的に利益を上げるためには、以下のコツを意識することが重要です。

明確な根拠に基づいた判断

ドテンは感情的ではなく、明確な根拠に基づいて実行することが成功の鍵です。テクニカル分析やファンダメンタルズ分析を駆使して、客観的な判断材料を用意しましょう。

判断材料の例：

• 重要なサポート・レジスタンスラインのブレイク
• テクニカル指標の明確なシグナル
• 重要な経済指標の発表
• 市場センチメントの変化

適切な資金管理

ドテン取引では通常の取引以上に厳格な資金管理が必要です。一回の取引で大きなリスクを負わず、総資金の1-2%程度のリスクに抑えることを心がけましょう。

資金管理のポイント：

• 適切なロットサイズの設定
• 明確なストップロスの設定
• 利益確定のルール策定
• 連続損失時の対応策

練習と検証の重要性

ドテン取引は高度な技術が必要なため、十分な練習と検証が必要です。いきなり大きな資金で始めるのではなく、デモトレードや小さなロットから始めることをおすすめします。

練習方法：

1. デモトレードでの練習
2. 小ロットでのリアルトレード
3. 取引記録の詳細な分析
4. 成功パターンの把握

市場環境の理解

ドテンが有効な市場環境とそうでない環境を理解することが重要です。すべての相場状況でドテンが有効というわけではありません。

ドテンに適した市場環境：

• レンジ相場
• トレンド転換期
• ボラティリティが適度にある相場

ドテンに適さない市場環境：

• 強いトレンド継続中
• 極端に流動性が低い時間帯
• 重要な経済指標発表直後

ドテン取引における心理的側面

ドテン取引では、技術的な側面だけでなく心理的な側面も重要になります。

感情のコントロール

ドテン取引では、損失を取り戻そうとする感情をコントロールすることが最も重要です。感情的になると冷静な判断ができなくなり、さらに大きな損失につながる可能性があります。

感情コントロールのコツ：

• 事前に明確なルールを設定
• 損失は必要経費と考える
• 連続損失時は一旦休憩
• 成功体験を積み重ねる

過信の危険性

ドテンが数回成功すると、過信につながりやすいという特徴があります。連続成功は偶然の可能性もあるため、常に謙虚な姿勢を保つことが重要です。

過信による大きなロットでの取引や、根拠の薄いドテンは避けるべきです。一定のルールに従って、規律を保った取引を心がけましょう。

継続的な学習姿勢

相場は常に変化するため、継続的な学習と改善が必要です。過去の成功パターンが将来も通用するとは限りません。

学習のポイント：

• 市場の変化に対応
• 新しい手法の研究
• 他のトレーダーとの情報交換
• 失敗からの学び

ドテン取引と他の手法との組み合わせ

ドテン取引は単独で使用するだけでなく、他の取引手法と組み合わせることでより効果的に活用できます。

ドテンとマーチンゲール法

マーチンゲール法とドテンを組み合わせる手法もありますが、これは非常にリスクが高い手法です。

マーチンゲール・ドテンの特徴：

• 損失時にロットを倍にしてドテン
• 理論上は最終的に利益が出る
• 資金が無限にある前提
• 実際には破綻リスクが極めて高い

マーチンゲール・ドテンは初心者には推奨できない手法です。十分な資金と経験がない限り、避けるべきでしょう。

ドテンとグリッド取引

グリッド取引とドテンを組み合わせることで、レンジ相場での利益を最大化できる可能性があります。

グリッド・ドテンの特徴：

• 一定間隔でドテンポイントを設定
• 自動的なポジション反転
• レンジ相場で威力を発揮
• トレンド相場では不利

ドテンとテクニカル分析

テクニカル分析とドテンを組み合わせることで、より精度の高い取引が可能になります。

効果的な組み合わせ：

• ボリンジャーバンドの±2σでのドテン
• ストキャスティクスの買われすぎ・売られすぎでのドテン
• フィボナッチリトレースメントの重要レベルでのドテン
• 複数指標の合致点でのドテン

ドテン取引の将来性と発展

ドテン取引は古くからある手法ですが、現代の技術進歩により新たな可能性が生まれています。

自動売買システムでのドテン

最近ではEA（エキスパートアドバイザー）を使用したドテンの自動化が注目されています。

自動ドテンシステムの特徴：

• 感情に左右されない取引
• 24時間の監視体制
• 複雑な条件設定が可能
• バックテストによる検証

ただし、自動売買システムも完璧ではないため、継続的な監視と調整が必要です。

AIとドテン取引

人工知能（AI）を活用したドテン取引の研究も進んでいます。AIは大量のデータを分析し、人間では発見できないパターンを見つけ出す可能性があります。

AI活用の可能性：

• 高度なパターン認識
• リアルタイムデータ分析
• 最適化されたタイミング判断
• リスク管理の高度化

仮想通貨市場でのドテン

仮想通貨市場の高いボラティリティは、ドテン取引に新たな機会を提供しています。従来のFX市場とは異なる特徴を持つため、新しいアプローチが求められます。

仮想通貨ドテンの特徴：

• 極めて高いボラティリティ
• 24時間365日の取引
• 新しい技術的指標の必要性
• 規制環境の変化への対応

まとめ

ドテンは現在保有しているポジションを決済すると同時に反対方向のポジションを建てる高度な取引手法です。適切に活用できれば効率的に利益を狙えますが、高い技術と経験が必要な上級者向けの手法でもあります。

ドテン取引の重要なポイントをまとめると：

• 明確な根拠に基づいた判断が必要
• 感情的な取引は避け、冷静な判断を保つ
• 適切な資金管理とリスク管理が不可欠
• レンジ相場やトレンド転換点で効果的
• 継続的な練習と検証が成功の鍵

ドテンは一朝一夕で習得できる手法ではありません。まずは基本的な取引技術を身に付け、十分な経験を積んでから挑戦することをおすすめします。

また、ドテン取引を行う際は、信頼できる海外FX業者選びも重要です。狭いスプレッド、高い約定力、充実したサポートを提供する業者を選ぶことで、ドテン取引の成功確率を高められるでしょう。

ドテンは正しく活用すれば強力な武器となりますが、リスクも伴う手法です。十分な準備と練習を重ね、自分に適した手法かどうかを慎重に判断してから実践してください。