含み益・含み損とは？FX初心者でもわかる意味と対処法

FX取引では、ポジションを保有している期間中も為替レートが絶えず変動しています。この値動きによって生まれる「含み益」や「含み損」という用語を耳にしたことはありませんか？

これらの用語は、現在保有しているポジションの時価評価額と取得価格との差額を示す重要な概念です。

含み益・含み損を正しく理解することは、FX取引で利益を最大化し、損失を最小限に抑えるために欠かせません。

本記事では、FX初心者の方にも分かりやすく、含み益・含み損の基本概念から計算方法、そして含み損を抑えるための実践的なポイントまでを詳しく解説します。]

含み益・含み損とは

まずは基本概念から解説していきましょう。含み益・含み損とはどのような状況を指すのでしょうか？

包括利益計算書は、損益計算書とOCI計算書を合わせたもので、資産・負債の再評価による含み益・含み損を含む期間中に創出された富を示す。（Analyzing Bank Performance: Role of Comprehensive Incomeより引用 2025年5月22日アクセス）

FXにおける含み益・含み損の意味

含み益とは、保有しているポジションを現在の市場価格で評価した場合に、利益が発生している状態のことです。

例えば、1ドル=150円で買いポジションを持ち、現在のレートが1ドル=155円になっていれば、差額の5円分が含み益となります。

一方、含み損とは、保有しているポジションを現在の市場価格で評価した場合に、損失が発生している状態です。

例えば、1ドル=150円で買いポジションを持ち、現在のレートが1ドル=145円になっていれば、差額の5円分が含み損となります。

含み益・含み損は「評価益」「評価損」とも呼ばれることがあります。これらはまだ決済していない未確定の利益や損失を表します。

含み益と含み損の違い

含み益と含み損は基本的に反対の概念ですが、トレーダーの心理に与える影響が大きく異なります。

• 含み益の場合：利益が出ているため心理的に余裕があり、さらなる利益を期待して決済を先延ばしにする傾向があります。
• 含み損の場合：損失が出ているため心理的に焦りが生じ、さらなる損失を恐れて早めに決済してしまったり、逆に損失を認めたくなくて損切りができなくなったりする傾向があります。

この心理的な違いが、トレードの成績に大きく影響することがあります。

逆に、損を確定させるのが怖くて持ち続けたら、含み損が膨らみ、どうにも動けなくなる。（株で儲ける人と損する人、買い方売り方に1つの根本的な違いより引用 2025年5月22日アクセス）

含み益・含み損の具体例

具体的な例を使って説明しましょう。

買いポジションの場合

トレーダーAさんが、1ドル=150円で1万ドル（150万円）の買いポジションを持ったとします。

• レートが155円に上昇した場合：
  現在の評価額は155万円（1万ドル×155円）となり、購入時の150万円との差額である5万円が含み益となります。
• レートが145円に下落した場合：
  現在の評価額は145万円（1万ドル×145円）となり、購入時の150万円との差額である5万円が含み損となります。

売りポジションの場合

トレーダーBさんが、1ドル=150円で1万ドル（150万円）の売りポジションを持ったとします。

• レートが145円に下落した場合：
  現在の評価額は145万円（1万ドル×145円）となり、売却時の150万円との差額である5万円が含み益となります。
• レートが155円に上昇した場合：
  現在の評価額は155万円（1万ドル×155円）となり、売却時の150万円との差額である5万円が含み損となります。

このように、買いポジションと売りポジションでは、レートの変動による含み益・含み損の発生が逆になる点に注意が必要です。

含み益・含み損の計算方法

ここでは、含み益・含み損の具体的な計算方法について解説します。

基本的な計算式

含み益・含み損の基本的な計算式は以下の通りです。

買いポジションの場合：
含み損益 = (現在レート – エントリーレート) × 取引数量

売りポジションの場合：
含み損益 = (エントリーレート – 現在レート) × 取引数量

この計算式は、どの通貨ペアでも基本的に同じですが、取引する通貨ペアによって計算結果の単位が変わることに注意が必要です。

通貨ペアごとの計算例

主要な通貨ペアでの計算例を見てみましょう。

USD/JPY（米ドル/円）の場合

1万ドルを150円で買い、現在のレートが155円の場合：

含み益 = (155 – 150) × 10,000 = 50,000円

EUR/USD（ユーロ/米ドル）の場合

1万ユーロを1.1000ドルで買い、現在のレートが1.1500ドルの場合：

含み益 = (1.1500 – 1.1000) × 10,000 = 500ドル

このように、通貨ペアによって計算結果の通貨単位が異なります。USD/JPYの場合は円、EUR/USDの場合はドルとなります。

含み益に課税されることで、キャッシュフローがないところに課税が生じる可能性がある。（「金融所得課税の一体化に関する研究会」議事要旨より引用 2025年5月22日アクセス）

レバレッジの影響

レバレッジを使用すると、少ない資金で大きな取引が可能になりますが、その分含み益・含み損も大きくなります。

例えば、10万円の証拠金で10倍のレバレッジを使用して100万円分のUSD/JPYを取引した場合、レートが1%変動すると含み損益は1万円となりますが、レバレッジなしで10万円分を取引した場合は含み損益は1,000円となります。

海外FXでは最大1000倍のレバレッジが可能なブローカーもあり、含み損益が急激に変動する可能性があるため、リスク管理が非常に重要です。

特にXMでは最大888倍、BigBossでは最大1000倍のレバレッジが利用可能で、少額から大きな取引ができます。

高レバレッジでFX取引を始めるなら、安全性の高い海外FXブローカーがおすすめです。今なら口座開設ボーナスも受け取れるチャンスです！

含み損を抑えるポイント

含み損はFX取引では避けられないものですが、抑えるための重要なポイントがあります。

逆指値注文の活用

逆指値注文（ストップロス注文）は、含み損を抑えるための非常に効果的な方法です。

逆指値注文とは、あらかじめ損切りポイントを設定しておく注文方法です。例えば、1ドル=150円で買いポジションを持った場合に、「148円になったら自動的に決済する」という注文を入れておくことができます。

この方法を使えば、感情に左右されずに適切なタイミングで損切りができるため、含み損が大きく膨らむのを防ぐことができます。

FXブローカーは、顧客の投資から生じた含み損が所定比率を超えた場合、強制的に決済を行うことが義務付けられている。この仕組みは投資家の損失を抑え、ブローカーの財務リスクを軽減することを目的している。（FX Margin Trading and Disposition Effectより引用 2025年5月22日アクセス）

TitanFXやExnessなどのブローカーでは、使いやすいプラットフォームで簡単に逆指値注文を設定できます。

資金管理のルールを決める

適切な資金管理は含み損を抑えるために非常に重要です。具体的なルールとしては以下が挙げられます。

• 1回の取引で証拠金の何%までリスクを取るかを決める（一般的には1～3%程度）
• 一日の損失上限を設定する（例：証拠金の5%を超える損失が出たら、その日の取引を中止する）
• 含み損が一定金額または一定割合に達したら必ず損切りする

これらのルールを厳格に守ることで、大きな含み損を抱えるリスクを減らすことができます。

ナンピンしない

ナンピン（難平）とは、含み損が出ているポジションに対して、さらに同じ方向のポジションを追加することです。

例えば、1ドル=150円で買いポジションを持ち、レートが145円に下落して含み損が出ている状態で、さらに145円で買いポジションを追加するといった方法です。

理論的には平均取得価格が下がるため、戻した時の利益確定ポイントが近くなりますが、相場が予想と逆方向に動き続けた場合、損失が倍増してしまうリスクがあります。

初心者の方は特に、ナンピンは避け、しっかりとした損切りの習慣をつけることをおすすめします。

含み益の利益確定のタイミング

含み損を抑えることと同じくらい重要なのが、含み益をどのタイミングで確定させるかという判断です。

利益確定の考え方

含み益の利益確定については、以下のような考え方があります。

• 目標値を設定する：取引前に「〇円の利益が出たら決済する」という目標を決めておく
• リスクリワード比を考慮する：例えば「損切り幅の2倍以上の利益が出たら決済する」など
• 一部利益確定：含み益が出たポジションの一部を決済して利益を確定し、残りはさらなる値動きに期待する

含み益は「まだ確定していない利益」であることを常に意識し、欲張りすぎずに適切なタイミングで利益を確定させることが重要です。

利益確定のテクニック

含み益を効果的に利益確定するためのテクニックをいくつか紹介します。

トレーリングストップの活用

トレーリングストップとは、相場が有利な方向に動くにつれて自動的に損切りポイントも動かしていく方法です。

例えば、1ドル=150円で買いポジションを持ち、レートが155円まで上昇した場合、損切りポイントを当初の148円から153円に引き上げることで、最低でも3円分の利益を確保できます。

多くの海外FXブローカーのプラットフォームでは、このトレーリングストップ機能が実装されています。

テイクプロフィット注文の活用

テイクプロフィット注文（指値注文）を使用すると、あらかじめ設定した価格に達した時点で自動的に決済されるため、利益を確定させることができます。

例えば、1ドル=150円で買いポジションを持った場合に、「155円になったら自動的に決済する」という注文を入れておくことができます。

この方法を使えば、相場を常に監視する必要がなく、感情に左右されずに計画的な利益確定ができます。

AxioryやLand Primeなどのブローカーでは、MT4/MT5プラットフォームを通じて、簡単にテイクプロフィット注文を設定できます。

含み益をしっかり利益確定したいなら、約定力に優れたFXブローカーがおすすめです。スプレッドが狭く、スリッページの少ないブローカーで効率的に取引しましょう！

海外FXで含み損を抑えるためのブローカー選び

含み損を抑えるためには、ブローカー選びも重要な要素です。以下のポイントを考慮しましょう。

スプレッドの狭いブローカー

スプレッドが広いと、取引開始時点ですでに含み損を抱えることになります。そのため、スプレッドが狭いブローカーを選ぶことで、初期の含み損を最小限に抑えることができます。

特にTitanFXやExnessは業界最狭水準のスプレッドを提供しており、含み損を抑えるのに適しています。

ブローカー名	USD/JPYスプレッド（標準口座）
XM	1.6pips～
TitanFX	0.8pips～
Exness	0.6pips～

約定力の高いブローカー

約定力が高いブローカーを選ぶことで、含み損が大きくなる前に素早く決済することができます。特に相場が急変する場面では、約定力の差が大きな違いを生み出します。

XMは約定力に定評があり、Exnessも高速約定を実現しています。

ゼロカット制度があるブローカー

前述のように、ゼロカット制度は含み損が証拠金を超えた場合でも追証がないシステムです。特に高レバレッジでのトレードを検討している方は、ゼロカット制度があるブローカーを選ぶことが重要です。

主要な海外FXブローカーであるXM、TitanFX、BigBoss、Exness、Axiory、Land Primeはすべてゼロカット制度を採用しています。

自動ロスカット水準の確認

ブローカーによって自動ロスカットが発動される証拠金維持率は異なります。ロスカット水準が低すぎると、含み損が大きくなってから強制決済される可能性があります。

一般的には、証拠金維持率が20～50%程度でロスカットされるブローカーが多いですが、ブローカーによって異なるため、事前に確認しておくことが重要です。

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まとめ：含み益・含み損を理解してFX取引を成功させよう

本記事では、FXの基本的な概念である含み益・含み損について詳しく解説しました。以下にポイントをまとめます。

• 含み益・含み損は、ポジションを保有している間の未確定の利益・損失を表す
• 含み損を抑えるには、逆指値注文の活用や資金管理ルールの徹底が重要
• 含み益は適切なタイミングで利益確定することが大切で、テイクプロフィット注文やトレーリングストップが効果的
• スプレッドが狭く、約定力の高いブローカーを選ぶことで、含み損を抑えることができる
• ゼロカット制度があるブローカーを選ぶことで、投資資金以上の損失を防ぐことができる

FX取引では、含み益・含み損は必ず発生するものです。大切なのは、これらを正しく理解し、適切に対処することです。

特に初心者の方は、最初から大きな利益を狙うのではなく、含み損を最小限に抑える技術を身につけることが長期的な成功につながります。

信頼できる海外FXブローカーを選び、適切なリスク管理を行いながら、少しずつ経験を積んでいきましょう。

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