【完全ガイド】クオートカレンシーとは?意味や読み方をFX初心者にもわかりやすく解説

為替レートを見るとき、「USD/JPY=110.00」のように表示されていることがあります。この表記の中で、スラッシュ(/)の右側に位置する「JPY(日本円)」がクオートカレンシーと呼ばれるものです。FX取引を行う上で、この概念を理解することは非常に重要です。

通貨ペアの表記順にはルールがあり左側が基軸通貨、右側が決済(クオート)通貨として表示されます。
(引用元:FOREX.com「FXの通貨ペアとは?通貨の特徴から選び方」 2025年5月2日アクセス)

【FOREX.com編集部】

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本記事では、クオートカレンシーの基本的な意味から、実際のFX取引での使い方、取引する際の注意点まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

クオートカレンシーとは?基本的な意味と役割

クオートカレンシー(Quote Currency)とは、通貨ペアの右側に表示される通貨のことで、「タームズカレンシー」や「決済通貨」とも呼ばれています。

「最初に示される通貨がベース(基軸)、二番目の通貨がクオート(決済)である。」
(引用元:CME Group「Understanding FX Quote Conventions」 2025年5月2日アクセス)

【CME Group Education】

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例えば、「USD/JPY」という通貨ペアでは、「JPY(日本円)」がクオートカレンシーにあたります。この場合、「1 USDが何円か」という形で価格が表示されます。

クオートカレンシーは、ベースカレンシー(基軸通貨)と対になる概念で、為替レートを表示する際の基準となる重要な要素です。

クオートカレンシーとベースカレンシーの違い

ベースカレンシーとクオートカレンシーの違いを明確にしておきましょう。

項目ベースカレンシークオートカレンシー
位置通貨ペアの左側(例:USD/JPYのUSD)通貨ペアの右側(例:USD/JPYのJPY)
役割取引する通貨(基軸通貨)価格を表示する通貨(決済通貨)
単位基本的に1単位ベースカレンシー1単位に対する価値

FX取引では、この2つの通貨の関係性を理解することが非常に重要です。なぜなら、通貨ペアの動きを正確に把握し、効果的な取引戦略を立てるための基礎になるからです。

クオートカレンシーを理解するためには、実際に使われている海外FX会社の取引ツールで見てみるのが一番です。

初心者にも使いやすく、わかりやすい表示で人気のXMの取引プラットフォームをぜひチェックしてみてください。

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通貨ペアにおけるクオートカレンシーの見方と読み方

FX取引では様々な通貨ペアが取引されていますが、それぞれに必ずクオートカレンシーが存在します。ここでは、クオートカレンシーの見方と読み方について詳しく解説します。

通貨ペアの基本的な読み方

通貨ペアは一般的に「AAA/BBB=X.XXXX」の形で表記されます。

  • AAA:ベースカレンシー(基軸通貨)
  • BBB:クオートカレンシー(決済通貨)
  • X.XXXX:レート(1単位のベースカレンシーに対するクオートカレンシーの価値)

例えば、「USD/JPY=110.50」は「1米ドルが110.50円」という意味になります。

クオートカレンシーは、実際の取引価格を表示するための通貨なので、FX取引における価格変動を理解する上で非常に重要です。

主要通貨ペアとそのクオートカレンシー

主要な通貨ペアとそれぞれのクオートカレンシーを見てみましょう。

通貨ペアベースカレンシークオートカレンシー表記例
ドル円USD(米ドル)JPY(日本円)USD/JPY=110.50
ユーロドルEUR(ユーロ)USD(米ドル)EUR/USD=1.2000
ポンド円GBP(英ポンド)JPY(日本円)GBP/JPY=150.75
豪ドル円AUD(豪ドル)JPY(日本円)AUD/JPY=85.25

日本人トレーダーにとって、JPY(日本円)がクオートカレンシーになっているクロス円は特に重要です。なぜなら、直接的に日本円での価値変動がわかりやすいためです。

クオートカレンシーの呼び方の違い

クオートカレンシーには「決済通貨」や「建値通貨」といった呼び方もあります。FXの学習をする際は、同じ意味で使われていることを覚えておくと混乱せずに済みます。

通貨ペアの構造を理解することが、FX取引の基本です。より詳しく学びたい方は、豊富な通貨ペアを取り扱っているExnessを利用してみることをおすすめします。

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クオートカレンシーとFX取引の関係

クオートカレンシーはFX取引において非常に重要な役割を果たしています。ここでは、実際の取引でクオートカレンシーがどのように活用されるのかを説明します。

レートの動きとクオートカレンシー

レートの動きは、ベースカレンシーに対するクオートカレンシーの価値の変動を表します

「二国間為替レートとは、ベースカレンシー1単位をクオートカレンシーで表した価格である。」
(引用元:Michael Kunkler “Currency Attribution for Bilateral Exchange Rates” 2023 年 Social Sciences & Humanities Open 掲載 2025年5月2日アクセス)

【Michael Kunkler】

Quote source: Michael Kunkler

英レディング大学ファイナンス研究員。為替レートの統計分解とリスク要因分析を専門とする研究者。

  • USD/JPYが110.00から111.00に上昇した場合:円安ドル高(円の価値が下がり、ドルの価値が上がった)
  • USD/JPYが110.00から109.00に下落した場合:円高ドル安(円の価値が上がり、ドルの価値が下がった)

このように、クオートカレンシーの価値変動を観察することで、為替市場の動向を理解できるのです。

取引コストとクオートカレンシー

FX取引におけるコスト(スプレッドなど)は、基本的にクオートカレンシーで表示されます。

FXにおけるスプレッドとは、ブローカーが通貨を売るレートと買うレートのを指す。
(引用元:Investopedia「How Is Spread Calculated in the Forex Market?」 2025年5月2日アクセス)

【Chris Gallant CFA】

Quote source: Chris Gallant CFA

カナダATB Financialで金利リスク管理を担当するアナリスト。CFA協会認定ファイナンス専門家。

例えば、USD/JPYのスプレッドが0.3pipsの場合、それは0.3円のコストがかかることを意味します。

ピップは多くの通貨ペアで0.0001、USD/JPYなど2桁表示のペアでは0.01となる最小価格単位である。」
(引用元:BIS Quarterly Review Glossary 2025年5月2日アクセス)

【Bank for International Settlements】

Quote source: 国際決済銀行 (BIS)

各国中央銀行が出資する国際決済銀行。金融市場の監視・調査を行う国際機関。

取引コストはトレードの収益性に直接影響するため、クオートカレンシーでのコスト計算ができることは重要です

低スプレッドで取引したい方には、競争力のあるレート提供で知られるTitanFXがおすすめです。様々な通貨ペアを低コストで取引できます。

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クオートカレンシーの種類と特徴

クオートカレンシーには様々な種類があり、それぞれ特徴があります。ここでは、主要なクオートカレンシーとその特徴について解説します。

主要なクオートカレンシー

FX市場で一般的に使用される主要なクオートカレンシーには以下のようなものがあります:

  • JPY(日本円):USD/JPY、EUR/JPY、GBP/JPYなどのクロス円で使用
  • USD(米ドル):EUR/USD、GBP/USD、AUD/USDなどで使用
  • EUR(ユーロ):GBP/EUR、CHF/EURなどで使用

これらの通貨は流動性が高く、取引量も多いため、FX取引で頻繁に使用されます。特に、日本人トレーダーにとってはJPYがクオートカレンシーとなっている通貨ペアが理解しやすいでしょう。

エキゾチック通貨ペアのクオートカレンシー

メジャーな通貨ペア以外にも、エキゾチック通貨ペアと呼ばれるものがあります。これらは、先進国の通貨と新興国の通貨を組み合わせたものです。

  • USD/TRY(米ドル/トルコリラ)
  • EUR/ZAR(ユーロ/南アフリカランド)
  • USD/MXN(米ドル/メキシコペソ)

これらの通貨ペアでは、通常、新興国の通貨がクオートカレンシーとなります。これらの通貨ペアはボラティリティ(価格変動)が大きく、高いリターンが期待できる反面、リスクも高いことが特徴です。

トレーダーのレベルに合わせた通貨ペア選び

初心者トレーダーは、まずはメジャーな通貨ペア(USD/JPYやEUR/USDなど)から始めることをおすすめします。値動きが比較的安定しており、情報も豊富なため、学習しやすいからです。経験を積んだ後にエキゾチックペアにチャレンジするとよいでしょう。

多様な通貨ペアを取引したい方には、幅広い通貨ペアを提供しているBigBossがおすすめです。メジャーからエキゾチックまで、様々な通貨ペアを取引できます。

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クオートカレンシーの実践的な使い方と注意点

クオートカレンシーの概念を理解したところで、実際のFX取引でどのように活用するか、また注意すべきポイントについて解説します。

クオートカレンシーを活用した取引戦略

クオートカレンシーを意識した取引戦略には以下のようなものがあります。

  1. 通貨強弱分析:複数の通貨ペアのクオートカレンシーの動きを比較することで、どの通貨が強いか弱いかを分析できます。
  2. クオートカレンシーの経済指標注目:クオートカレンシーの国の経済指標発表は、通貨ペアの価格に大きな影響を与えます。
  3. コスト効率の良い通貨ペア選択:同じベースカレンシーでも、クオートカレンシーによってスプレッドやスワップポイントが異なります。

例えば、円がクオートカレンシーとなっている通貨ペア(USD/JPY、EUR/JPY)は、日本の経済指標や政策に注目する必要があります。

初心者が気をつけるべきポイント

FX初心者がクオートカレンシーに関して気をつけるべきポイントには以下のようなものがあります。

  • 通貨ペアの表記順序を正確に理解する:どちらがベースでどちらがクオートかを混同すると、値動きの解釈を誤ります。
  • レートの上昇・下落の意味を理解する:レートの上昇はベースカレンシーの強さを、下落はクオートカレンシーの強さを示します。
  • クロス通貨ペアの仕組みを理解する:USD/JPYとEUR/USDから計算されるEUR/JPYなど、クロス通貨の動きはより複雑です。

初心者の方は、まずは少数の通貨ペアに絞って、その動きをじっくり観察することをおすすめします。そうすることで、クオートカレンシーの役割と重要性をより深く理解できるでしょう。

アプリとPC画面での違い

FX取引アプリとPC版のプラットフォームでは、クオートカレンシーの表示方法が若干異なる場合があります。どちらでも取引する予定がある場合は、両方の表示に慣れておくことが重要です。

使いやすい取引プラットフォームを提供しているLand Primeでは、初心者にもわかりやすいインターフェースでクオートカレンシーを含む通貨ペアの情報が表示されます。利用してみる価値があるでしょう。

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海外FX会社ごとのクオートカレンシー表示の特徴

海外FX会社によって、クオートカレンシーの表示方法や取引条件は若干異なります。ここでは、主要な海外FX会社の特徴を比較してみましょう。

主要海外FX会社のクオートカレンシー表示比較

FX会社クオートカレンシー表示の特徴取扱通貨ペア数
XM明確で見やすい表示、初心者向けの解説あり約55通貨ペア以上
TitanFXプロ向けの詳細情報、クオートカレンシーごとのスプレッド情報が充実約70通貨ペア以上
BigBossエキゾチック通貨ペアも含む幅広い表示約60通貨ペア以上
Exnessリアルタイムでの詳細な価格情報、多通貨ペア対応約100通貨ペア以上
Axiory洗練されたインターフェース、カスタマイズ可能な表示約50通貨ペア以上
Land Primeシンプルで使いやすい表示、初心者に優しいレイアウト約60通貨ペア以上

会社によって取扱通貨ペア数や表示方法が異なるため、自分のトレードスタイルに合ったブローカーを選ぶことが重要です

クオートカレンシーに関する各社の特徴

各FX会社のクオートカレンシーに関する特徴をさらに詳しく見てみましょう。

  • XM:初心者にもわかりやすいクオートカレンシーの解説があり、スプレッドも狭いため、クオートカレンシーでのコスト計算がしやすい
  • TitanFX:プロトレーダー向けに、クオートカレンシーごとの詳細な市場分析ツールを提供
  • BigBoss:高レバレッジを活かした取引が可能で、様々なクオートカレンシーでの取引効率が高い
  • Exness:多数の通貨ペアを取り扱い、珍しいクオートカレンシーでの取引も可能
  • Axiory:信頼性の高い価格情報を提供し、クオートカレンシーの価格乖離が少ない
  • Land Primeメタトレーダー (MT4/MT5)での直感的な操作が可能で、クオートカレンシーの動きを視覚的に把握しやすい

特に多様な通貨ペアを取引したい方には、Exnessが提供する豊富な通貨ペアオプションが魅力的です。様々なクオートカレンシーを含む取引機会を探ることができます。

クオートカレンシーの表示が見やすく、初心者にも使いやすいプラットフォームを提供しているAxioryもおすすめです。直感的な操作性で、クオートカレンシーの動きを把握しやすいでしょう。

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クロス通貨ペアの場合、直接的な価格形成ではなく、主要通貨ペアからの計算によって価格が導き出されることがある点に注意が必要です。例えば、EUR/JPYはEUR/USDとUSD/JPYから計算されることがあります。

クオートカレンシーについての理解を深めることで、より効果的なFX取引が可能になります。初心者の方は、まずは基本的な通貨ペアから取引を始め、徐々に知識と経験を積み重ねていくことをおすすめします。

クオートカレンシーを含むFXの基礎知識をしっかり身につけたい方は、教育コンテンツが充実しているXMを利用することをおすすめします。豊富な学習リソースで、効率的に知識を得ることができるでしょう。

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まとめ:クオートカレンシーを理解してFX取引を効果的に

本記事では、クオートカレンシーの基本的な概念から実践的な活用法まで詳しく解説してきました。クオートカレンシーはFX取引の根幹となる重要な概念であり、この理解なくして効果的な取引は難しいと言えます。

ここで学んだ主なポイントをまとめておきましょう。

  • クオートカレンシーとは:通貨ペアの右側に表示される通貨で、価格を表示するための基準となる通貨
  • ベースカレンシーとの違い:左側がベースカレンシー(基軸通貨)、右側がクオートカレンシー(決済通貨)
  • 実際の取引での役割:価格表示、取引コストの計算、市場動向の把握などに重要
  • 種類と特徴:主要通貨(JPY、USD、EURなど)からエキゾチック通貨まで様々
  • 実践的な使い方:通貨強弱分析、経済指標との関連付け、コスト効率の良い通貨ペア選択など
  • FX会社ごとの違い:各社によって表示方法や取扱通貨ペア数が異なる

クオートカレンシーを正確に理解することで、FX市場の動きをより深く把握し、効果的な取引戦略を立てることができます。初心者の方は、まずは基本的な通貨ペアを理解することから始め、徐々に知識と経験を積み重ねていきましょう。

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よくある質問

クオートカレンシーとは何ですか?

クオートカレンシーは、通貨ペアの右側に表示される通貨のことです。例えば、USD/JPY(米ドル/円)では、JPYがクオートカレンシーになります。この通貨は、ベースカレンシー(左側の通貨)1単位あたりの価値を表すために使用されます。クオートカレンシーは、為替レートを表現する際の基準となり、取引の価格付けに使用されます。

クオートカレンシーの役割は何ですか?

クオートカレンシーの主な役割は、ベースカレンシーの価値を表現することです。為替レートは、ベースカレンシー1単位あたりのクオートカレンシーの量で表されます。例えば、EUR/USD=1.2000の場合、1ユーロが1.2000米ドルの価値があることを示します。また、クオートカレンシーは取引の決済通貨としても機能し、利益やロスの計算に使用されます。

クオートカレンシーはどのように決まりますか?

クオートカレンシーの選択には一般的な慣習があります。多くの場合、米ドル(USD)が他の通貨に対してクオートカレンシーになります。ただし、EUR/USD(ユーロ/米ドル)のような例外もあります。また、日本円(JPY)は多くの通貨ペアでクオートカレンシーとして使用されます。選択基準には、通貨の国際的な重要性、取引量、経済規模などが考慮されます。

クオートカレンシーの価値が上がるとはどういう意味ですか?

クオートカレンシーの価値が上がるということは、ベースカレンシーに対してクオートカレンシーが強くなることを意味します。例えば、USD/JPYのレートが100から95に下がった場合、これは円(クオートカレンシー)の価値が上がったことを示します。つまり、1ドルと交換できる円の量が減少し、円の購買力が向上したことを意味します。

クオートカレンシーと取引サイズの関係は?

クオートカレンシーは取引サイズの計算に重要な役割を果たします。多くの場合、取引サイズはベースカレンシーで表されますが、実際の金額はクオートカレンシーで計算されます。例えば、USD/JPYで1ロット(100,000ユニット)を取引する場合、取引サイズは10万ドルですが、実際の金額は円で計算されます。これにより、リスク管理や証拠金計算が行われます。