【初心者必見】EAのバックテストは簡単!MT4での手順解説
公開日:2025.02.07
更新日:2025.02.07
忙しいサラリーマンや家事に追われる主婦にとって、チャートを常に見ていなくても利益を出せる可能性がある自動売買は非常に魅力的です。
しかし、自動売買システム(EA)を入手しても、実際に稼働させる前に本当に利益が出るEAかどうかを自分で確かめる必要があります。
MT4/MT5では、バックテストという作業でこれを行えます。
難しく思われがちなバックテストですが、実は簡単にできます。
この記事では、バックテストのやり方や、良いEAを選ぶための結果の見極め方を分かりやすく解説します。
この記事の見出し
バックテストとは?
バックテストとは、過去の相場でEAを稼働させたら、利益が出たのかどうかを確かめる作業です。MT4/MT5の中に入っている過去のチャートデータを使用し、理想は10年間、最低2~3年のバックテストを行います。
バックテストでは、特に下記の3つのポイントに着目してEAの特徴を見極めておくことがおすすめです。
注意すべきEAのポイント3つ
- EAのトレードスタイル
- EAのリスク許容度(ドローダウンや平均利幅/損切り幅)
- 過去の相場で実際にどんなタイミングでトレードをしているのか
裁量トレードと同じように、EAにもスキャルピング型やデイトレード型、スイング型などトレードスタイルがあります。
また、それぞれ利確や損切りの幅も異なります。
EAも常に勝てるわけではないため、調子が悪くなったときにどの程度の損失が出るのかを把握しておくと、損失が出ても慌てずにEAの稼働を継続するか判断できます。
バックテストの情報を基にEAの特徴を把握すれば、別のEAと組み合わせたり、設定を再調整したりして、自分のポートフォリオを完成させることもできます。
MT4でバックテストをやってみる
ここでは、MT4でのバックテストの基本的なやり方を解説します。
- バックテストをしたいEAをMT4にインストールします。
- 上部の「表示」メニューから「ストラテジーテスター」を選択します。
- チャートの下に表示される画面で、以下の項目を設定します。
・エキスパートアドバイザー:バックテストするEAを選択
・エキスパート設定:パラメーターなどEAの詳細を設定
・通貨ペア:バックテストをしたい通貨ペアを選択
・モデル:全ティックを選択(最も正確な結果が得られます)
・期間:時間足を指定
・期間を指定:開始日と終了日を設定(1年前の日付を指定)
・スプレッド:現在値を選択(土日や朝方以外)
・ビジュアルモード:チェックを入れない(処理が遅くなるため) - 設定が完了したら、「スタート」ボタンを押してバックテストを開始します。
これでバックテストは完了です。
次に、結果の見方を詳しく解説します。
バックテスト結果の見方
バックテスト結果で特に重要な4つの指標があります。
1. プロフィットファクタ
総利益が総損失の何倍かを示す数値です。
1を上回れば、トータルで利益が出ているという意味になります。
一般的には、プロフィットファクタが高ければいいEAと考えられますが、あまりに高い場合は注意が必要です。
2. 最大ドローダウン
最大の口座残高からの下落率を指します。
この数値が高いと、成績の波が激しくなるため、バックテスト期間全体の成績がよくても、使い始めた時期によっては損失が膨らんでしまう可能性があります。
最大ドローダウンが20%以内になるEAを使うのがいいでしょう。
3. 勝率
勝ちトレードの割合を示します。
勝率がいくらかというのは、EAのタイプを把握するのに役立ちます。
ただし、勝率が高いからといって一概にいいEAとは言えないため、プロフィットファクタや最大ドローダウンと合わせて評価しましょう。
4. 平均勝トレード / 平均敗トレード
平均勝トレード・平均敗トレードも、勝率と同様EAのタイプを把握するのに役立ちます。
これらの数値を比較することで、EAが「損小利大」型か「損大利小」型かを判断できます。
これらの指標を総合的に分析することで、EAの特性や安定性を判断することができます。
バックテストとフォワードテスト
バックテストは過去のデータを利用して、EAを検証する作業のことです。
もう一つEAの検証に大切な作業があります。
それが「フォワードテスト」です。
フォワードテストとは、実際にデモ口座やリアル口座でEAを稼働させてみることです。
バックテストで運用した後に検証すると効果的です。
フォワードテストを行うことで、以下のような点を確認できます。
フォワードテストでわかること
- EAの実際の動作
- VPS(仮想プライベートサーバー)との相性
- 海外FX業者のシステムとの相性
- スリッページの発生状況
- 実際の市場環境での性能
フォワードテストは、バックテストでは分からなかった問題点を発見する機会にもなります。
例えば、バックテストでは問題なく動作していたEAが、実際の市場環境では想定外の動きをする可能性もあります。
ビジュアルモードの活用
バックテストでは数値で成績を確認できますが、チャートがどの形になっていたときにポジションをエントリー・クローズしたのかを確認する方法もあります。
「ビジュアルモード」を選択した場合、バックテストが終了すると、チャート画面が表示されます。
裁量トレードも行っている人なら、期待値が高い場面でエントリーしているか判断の参考にすることができます。
ただし、ビジュアルモードを使用すると処理に時間がかかるため、必要な場合のみ利用するのがおすすめです。
バックテスト結果を詳細分析するツール
MT4の標準機能でもかなりの情報が得られますが、さらに詳細に分析したい場合は外部ツールを使用することをおすすめします。
例えば、「Quant Analyzer(クアントアナライザー)」という無料ツールを使用すると、以下のような分析が可能になります。
Quant Analyzerでできること
- 複数のEAの相関関係の分析
- 年別、月別、曜日別、時間帯別の分析
- ドローダウンのグラフ化
- 売り・買いごとの勝率
- 金額・Pips・パーセンテージでの損益表示の切り替え
特に人気が高いのが、複数のEAの相関関係の分析です。
相関関係が低いEAを複数選んでポートフォリオを組めば、同時に複数のEAが負ける可能性が低くなり、リスク分散になります。
MT5のバックテスト機能
MT4について紹介してきましたが、MT5のバックテスト機能ははるかに高性能です。
MT5では、バックテストの動作が非常に速く、EAによっては9年分のバックテストをわずか2分で終了させることができます。
さらに、バックテスト結果の情報も充実しています。
MT4ではQuant Analyzerを使わないとできなかった曜日別や時間別の成績が、MT5ではデフォルトで確認できます。
バックテストの限界と注意点
バックテスト結果が良くても、将来の利益は保証されません。
過去の相場にピッタリ合うように調整された(過剰最適化された)EAもあるため、注意が必要です。
実際に多くのEAを運用してきた経験から言えば、バックテスト結果が良くてもなかなか利益が出ないEAも存在します。
ただし、バックテスト結果が安定しているEAは、実際に運用しても利益が出る確率が高くなる傾向があります。
バックテストを全くしていなければ、EAの強みも弱点も分かりませんし、入れ替えをすべきかどうかの判断もできません。
損失が続いていても、一時的なのかトレードロジックが間違っているのかの判断もできなくなります。
リスク分散の重要性
EAを使用する際は、1つのEAに頼るのではなく、複数のEAを組み合わせてリスクを分散させることが重要です。
異なるタイプのEAを組み合わせることで、ポートフォリオ全体での利益を安定させることができます。
例えば、以下のようなEAの組み合わせを考えることができます。
- トレンドフォロー型EA
- レンジ相場に強いEA
- スキャルピング型EA
- 長期保有型EA
これらを適切に組み合わせることで、様々な相場環境に対応できるポートフォリオを構築することができます。
デモ口座の活用
EAのテストを行う際は、デモ口座を積極的に活用することをおすすめします。
多くの海外FX業者がデモ口座を提供していますが、中でもXMTradingやTitan FXのデモ口座は、すぐに登録できて使いやすいので、ぜひ活用してみてください。
デモ口座でのテストを通じて、以下のような点を確認することができます。
- EAの動作の安定性
- 実際の市場環境での性能
- 資金管理の適切さ
- 心理的な影響(損益の変動にどう対応するか)
デモ口座でのテストを十分に行った後、実際の資金を投入する際も、最初は少額からスタートし、徐々に資金を増やしていくことをおすすめします。
まとめ
EAのバックテストは、一見難しそうに思えますが、実際はそれほど複雑ではありません。
MT4やMT5の基本的な機能を使うだけでも、十分な情報を得ることができます。
バックテストを行う際は、プロフィットファクタ、最大ドローダウン、勝率、平均勝ち負けなどの指標に注目し、EAの特性を把握することが重要です。
また、バックテストだけでなく、フォワードテストも併せて行うことで、より正確にEAの性能を評価することができます。
ただし、バックテストの結果が良好でも、将来の利益を保証するものではないことを常に念頭に置いておく必要があります。
リスク分散のために複数のEAを組み合わせたり、デモ口座を活用して実践的なテストを行ったりすることで、より安定した運用を目指すことができます。
海外FXの自動売買は、時間的制約のある方にとって魅力的な選択肢です。
しかし、その前にバックテストやフォワードテストを通じて、EAの特性やリスクを十分に理解することが成功への近道となります。
この記事で紹介した方法を参考に、自分に合ったEAを見つけ、安定した運用を目指してください。
MT4/MT5に関するよくある質問(FAQ)
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XMのWebTraderはどこからアクセスできますか?
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XMTrading(エックス エム)の公式サイト内にあるWebTraderページからアクセスできます。MetaTrader4(MT4)かMetaTrader5(MT5)のうち、使っているプラットフォームのページを選び、取引口座の情報を入力してログインしましょう。
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XMとTitan FXは、スマートフォンやタブレットでも取引できますか?
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はい、両方とも対応しています。XMTradingもTitan FXも、iPhone、iPad、Android向けのMT4/MT5アプリを提供しています。使っているデバイスに合ったアプリをインストールすれば、モバイルでも海外FXができます。
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PC用のMT4/MT5はどうやってダウンロードするの?
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Titan FX(タイタン FX)の場合、口座開設後に送られてくるメールに注目してください。そのメールの中に、最新のMT4/MT5をダウンロードするためのリンクが書かれています。
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MT4/MT5にログインする方法を教えてください。
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以下の手順でログインできます。
- MT4/MT5の「ファイル」メニューを開く
- 「取引口座にログイン」をクリック
- XMTradingまたはTitan FXから送られたアカウント情報を入力
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デモ口座からリアル口座に切り替えるとき、MT4/MT5を新しくインストールする必要がありますか?
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いいえ、必要ありません。すでにインストールしているMT4/MT5で、「ファイル」メニューから「取引口座にログイン」を選び、新しいアカウント情報を入力するだけでOKです。
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MT4/MT5で「無効な口座」と表示されました。どうすればいいですか?
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Titan FXの場合、口座が使えない状態やログイン情報が間違っているときにこのメッセージが出ることがあります。まずは、もう一度ログインを試してみてください。
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「回線不通!」というメッセージが出ました。原因は何ですか?
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Titan FXのMT4/MT5サーバーに接続できていないときに表示されます。インターネット回線が切れているなど、いくつかの原因が考えられます。まずはネット接続を確認してみましょう。
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MT4/MT5のチャートがよくフリーズします。対処法はありますか?
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主な原因はPCのメモリー不足です。以下の対策を試してみてください。
- PCのメモリーを増やす
- 使っていない通貨ペアのワンクリック機能をオフにする
- 表示するチャートの数を減らす
これらの方法でPCの負担を減らし、フリーズを防ぐことができます。