海外FXのボーナスの種類と両建て取引の制約
公開日:2025.01.22
更新日:2025.01.22
海外FXでは、通常、通貨の価格が上がると予想して買いのポジションを取るか、下がると予想して売りのポジションを取るかのどちらかで利益を目指します。しかし、両方のポジションを同時に取る「両建て」という手法も存在します。ここでは、両建て取引の概要や、国内外のFX業者の規制、さらに海外FXのボーナスと両建て取引の関係について解説します。
この記事の見出し
海外FXは両建て可能!両建てのポイントと戦略
そもそも両建てとはどんな取引?
海外FXには、「買い」と「売り」の2種類の取引方法があります。「買い」では通貨が高くなったら売って利益を得ます。一方、「売り」では通貨が安くなったら買い戻して差益を得ます。
通常は、どちらか一方のポジションを選んで取引しますが、同じ通貨ペアの買いと売り両方のポジションを同時に持つことを両建てと呼びます。
両建て取引では、同じ金額の買いと売りのポジションを持つと、為替レートが変動しても全体の損益は変わりません。一方のポジションで損失が出ても、もう一方のポジションで同額の利益が出るからです。
ただし、為替差損とは別に手数料やスプレッドのコストがかかります。そのため、一見すると両建て取引にメリットがないように感じる人もいるかもしれません。
両建ての取引方法とそのメリット
一見すると利点が少ないように思える両建て取引ですが、適切に活用すれば大きな利点を得られる可能性があります。
例えば、ドル円で115円の買いポジションを持っていて、114円に下がって損失が出ている状況を考えてみましょう。ここで114円の売りポジションを追加すると、1円分の損失状態を維持したまま、相場の動きを観察できます。これにより、さらなる損失の拡大を防ぎつつ、市場の様子を見極められるというメリットがあります。
また、利益が出ている状態で相場が逆転するリスクを減らすために、反対の注文を入れて両建ての状態にすることもできます。これにより、ポジションを完全に閉じずに利益を確保した状態を続けられます。
さらに、相場の方向性が不明確な時に両建てのポジションを持つ戦略もあります。上昇トレンドが現れたら売りポジションを解消し、下降トレンドが現れたら買いポジションを解消するという方法です。この手法では、相場の動きが読みづらい段階でもポジションを持ちながら、市場の様子を探ることができるメリットがあります。
国内FX業者で両建てはできるのか?
海外FX業者のほとんどが両建て取引を認めていますが、国内FX業者の場合は両建て不可としている業者も多いです。国内の規制により両建ての推奨は法律違反にあたることがその理由だと考えられます。
国内FX業者が両建て可能としている場合には、以下のようなケースがあります。
- 両建て分の証拠金が不要
- 片方のポジションの証拠金が必要
- 両方の証拠金が必要
業者のルールをよく確認しておく必要があるでしょう。
国内の規制がある理由は、証拠金を上回る損失によって予想外の損失が発生しないように投資家を保護することだといわれています。
一方、海外FX業者の場合は、ゼロカットシステムがありますので証拠金を超える損失が発生することはほとんどありません。そのため、両建て取引による損失拡大のデメリットがほとんどありませんので両建て取引が問題にならないと考えられます。
また、海外FX業者は投資家の取引量が増えると利益が増加する利益構造になっていますので、ポジションの増加は利益の増加につながります。そのため両建て取引を禁止すると利益につながらないため禁止していないという背景もあるでしょう。
複数口座での両建て禁止ルールは理解しておこう!
多くの海外FX業者は両建て取引を認めていますが、禁止されている両建て取引もあります。取引を始める前に、これらのルールをしっかり理解しておく必要があります。特に注意が必要なのは、複数口座を利用したアービトラージと呼ばれる両建て取引です。
例えば、A社で買いのポジション、B社で売りのポジションを持っている状態で為替相場が動くと、一方のポジションはゼロカットで証拠金と同じ額の損失で止まりますが、もう一方のポジションでは利益が出ます。
この方法を高いレバレッジで行うと、片方の口座で少額の損失が出ても、もう一方の口座で大きな利益が得られる可能性があります。結果として、全体では簡単に大きな利益を得られてしまいます。そのため、両建てを認めている海外FX業者でも、複数口座での両建て取引を禁止しています。
複数口座での両建て取引が発覚すると、ペナルティーが課される可能性があるので注意しましょう。
海外FXボーナスの種類と両建て取引の関係
海外FXボーナスの種類とボーナス出金条件を満たすための両建て取引
海外FXには様々な魅力がありますが、ボーナスの種類や金額の大きさも大きな魅力の1つです。海外FXのボーナスは主に3種類あります。
- 口座開設ボーナス
- 入金ボーナス
- 取引ボーナス
口座開設ボーナスは、口座開設が完了した時点でもらえるボーナスです。このボーナスは、そのまま出金できることが多いです。
入金ボーナスは、口座開設後の初回入金時や一定期間内の入金に対して付与されるものです。国内FXと比べると、入金額の50%など有利な付与率が設定されていることが多いのが特徴です。
取引ボーナスは、実際に取引を行うことで得られるボーナスです。入金ボーナスと取引ボーナスは、そのまま出金できないことが多く、証拠金としてしか使用できない条件が付くことがほとんどです。
しかし、両建て取引を行ってポジションを保有すれば、証拠金としてボーナスを使用しつつ、手数料などのコスト以外の損得なしにポジションを解消でき、ボーナス分を出金できてしまう可能性があります。そのため、両建てを認めている海外FX業者でも、ボーナスを証拠金に充当しての両建て取引はほとんどの場合禁止されています。
禁止されている両建て取引を行った場合のペナルティー
先ほど説明した複数口座の場合と同様に、ボーナスを証拠金として利用した両建て取引を行うと、ペナルティーが課されます。ペナルティーの種類は海外FX会社によって異なりますが、主に3つあります。
- 全額没収
- 出金拒否
- 口座凍結もしくは口座閉鎖
1つ目の全額没収では、ボーナスだけでなく口座にある資金の全額が没収されます。
2つ目の出金拒否は、口座の閉鎖や没収には至りませんが、出金ができなくなります。利益が出ていても、手元に資金を回収できなくなってしまいます。
3つ目の口座凍結もしくは口座閉鎖では、口座が使えなくなり、取引はもちろん入金も出金もできなくなります。
口座を開設した業者の規約などをよく読んで、どんな場合にどういったペナルティーが課されるかについて理解してから取引をしましょう。
両建てはルールを守って取引しよう
海外FX業者では両建ての取引が可能ですが、上手く活用しなければ手数料やスプレッドなどのコストだけがかかって利益が得られない可能性があります。そのため、両建ての取引を行う場合は、効率的に利益が得られる方法で取り組む必要があります。
また、複数口座での両建て取引やボーナス出金条件を満たすための両建て取引など禁止されている取引があることも忘れてはいけません。ルールを守ったうえで両建てを行い、効率的に利益を得る方法を研究するとよいでしょう。
海外FXには国内FXにはない魅力がたくさんあります。両建て取引可能もその1つです。海外FXに興味がある人は、国内FXだけでなく海外FXにも挑戦してみることをおすすめします。