“1万円で始められる”は本当?──釣り初心者の“想定と現実の出費差”調査

Song合同会社は、20〜40代の男女を対象に「釣り初心者の初期費用と実際の支出」に関する調査を実施した。SNSや入門記事では「1万円で始められる」という情報が広く発信されているが、実際に釣りを始めた初心者の多くは想定外の出費を経験している。本調査では、事前に想定していた予算と、初回〜3回目までの実際の支出を比較し、そのギャップと原因を明らかにした。


調査概要

項目内容
発信主体Song合同会社
調査対象20〜40代全国男女(直近12か月に釣りを始めた/再開した初心者、または初心者として釣行回数が少ない人)
有効回答数300人
調査方法インターネット調査
調査期間2026年4月1日〜4月9日

章1:“1万円で始められる”の想定ラインはどこ?初心者の事前予算

釣りを始める前に想定していた初期費用について調査したところ、「1万円以内で始められると思っていた」と回答した人は 58% にのぼった。平均想定額は¥11,200、中央値は¥10,000となり、“1万円前後で始められる”という認識が主流であることが分かる。

想定していた内訳では、ロッド・リールが74%、ルアー/餌が62%と、“道具中心”の意識が強かった。一方で、交通費、釣り場料金、消耗品まで含めて考えていた人は少なく、総額のイメージが十分ではなかった。

情報源としては、入門記事が41%、SNSが33%、友人が17%、店員が9%という結果となった。特に、スターターセットの価格をそのまま“釣りを始める総額”だと受け取っていた層が目立った。

今回の調査で見えた新しい観点の1つは、初心者が「総額」ではなく「セット価格だけ」で判断しやすい点である。道具を買えば始められるというイメージが強く、初回当日に発生する細かな出費までは想定されていないケースが多かった。

ユーザコメント

T.K., 27, 事務:セットが1万円くらいだったので、それで全部そろうと思っていました。

M.S., 34, 営業:SNSで気軽に始められる雰囲気を見て、そこまでお金はかからないと思っていました。

R.H., 29, IT:道具さえ買えば大丈夫で、交通費や消耗品は後から考えればいいくらいの感覚でした。


章2:現実はこうだった:初回〜3回目までの“総額”とギャップ

実際に釣りを始めた初心者の初回〜3回目までの累計支出は、平均で ¥26,800 だった。中央値は¥24,800で、事前の想定より平均で約¥15,600高い結果となっている。多くの人は¥18,000〜¥34,000台に収まっており、「思っていたより2〜3倍かかった」と感じるケースが目立った。

想定外出費として多かったのは、消耗品(68%)、餌・氷など当日費用(61%)、交通費(57%)、ロストによる追加購入(52%)、釣り場料金(46%)だった。単発の高額出費よりも、細かい出費が何度も積み重なることが、予算オーバーにつながっていた。

ここで浮かび上がった新しい観点の2つ目は、仕掛けや針、ラインなどの消耗品が“毎回かかるコスト”になっている点である。また3つ目として、交通費や駐車場代、釣り場利用料など、釣りそのもの以外のレジャー費が大きな割合を占めていた。

想定外出費ランキング

  1. 消耗品(仕掛け・針・ライン):68%
  2. 餌・氷など当日費用:61%
  3. 交通費(駐車場・ガソリン等):57%
  4. ロスト(根掛かり等):52%
  5. 釣り場料金:46%
  6. クーラー・保冷用品:42%
  7. 安全装備(ライフジャケット):38%

釣行タイプ別・3回累計の平均額

  • 堤防:¥22,400
  • 海釣り公園:¥28,600
  • 管理釣り場:¥31,200
  • 船釣り入門:¥42,800

モデル別シミュレーション(3回分)

初心者ソロモデル
入門セット ¥9,800/交通費 ¥6,000/消耗品 ¥5,200/餌・氷 ¥3,800
合計:¥24,800

初心者ペアモデル
入門セット2人分 ¥19,600/交通費 ¥8,000/釣り場料金 ¥6,000/消耗品 ¥7,400
合計:¥41,000

ユーザコメント

K.Y., 31, 販売:仕掛けをなくしたり切れたりして、思った以上に買い足しが多かったです。

S.N., 36, 公務員:道具よりも、駐車場代や高速代のほうがあとから効いてきました。

A.T., 28, デザイナー:釣れなくても餌代や氷代はかかるので、行くたびに出費がある感覚でした。


章3:ギャップを減らして続ける:初心者の“買い方・使い方”最適解

初心者が出費ギャップを抑えるために有効だった方法として、レンタル利用、中古購入、必要十分なセット選び、近場釣行への切り替えが挙げられた。特にレンタルを活用した層では、平均で約28%のコスト削減が見られた。

また、ロストしやすいポイントを避ける、予備の仕掛けをまとめ買いする、無料または低料金の釣り場を選ぶ、餌や氷を事前に比較して購入するといった工夫も、出費を抑えるのに有効だった。

さらに今回の調査では、初回から高額な道具をそろえるよりも、「必要なものだけで始める」ほうが満足度と継続意向の両方につながりやすいことが分かった。釣果が出なくても納得しやすい費用感に抑えることが、続けやすさに直結している。

買ってよかった最小アイテムTop5

  1. クーラーボックス:62%
  2. ライフジャケット:58%
  3. 替え仕掛けセット:55%
  4. 偏光サングラス:44%
  5. 小型タックルボックス:41%

最初に買わなくてよかったTop5

  1. 高額ロッド:49%
  2. 大型クーラー:43%
  3. 多機能バッグ:39%
  4. 高級ルアー:36%
  5. 専用ウェア:33%

取り組み別の節約効果

  • レンタル利用:平均で約28%削減(約¥7,500)
  • 中古購入:平均で約18%削減(約¥4,800)
  • 消耗品のまとめ買い:平均で約12%削減(約¥3,200)
  • 近場釣行への切り替え:平均で約21%削減(約¥5,600)

節約施策を取り入れた層では、満足度が17%高く、継続意向も 22%高い 結果となった。費用を抑えること自体が目的ではなく、“無理なく楽しめる形”をつくることが継続につながっている。

ユーザコメント

H.M., 33, 会社員:最初はレンタルにしたことで、いきなり大きく失敗せずに済みました。

Y.O., 40, 自営業:遠出を減らして近場中心にしたら、負担が減って続けやすくなりました。

D.K., 26, 学生:最初から全部買わず、必要になったものだけ足す形のほうが自分には合っていました。


まとめ

「1万円で始められる」という情報は、最低限の道具価格としては間違いではない。しかし実際には、初回〜3回目までで平均¥26,800の支出が発生しており、想定との差は小さくない。特に、消耗品、ロスト、交通費、釣り場料金など、道具以外の出費が初心者の予算を押し上げていた。

釣りを無理なく始め、長く続けるためには、最初の購入価格だけでなく、初回から3回目までの総額で考えることが重要である。レンタルや中古、近場釣行などを上手に取り入れることで、初心者でも納得感のあるスタートがしやすくなる。

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