海外FXでスキャルピングをして勝てない理由と対策！国内とは違う注意点あり

海外FXでのスキャルピングは、高いレバレッジを使って少ない資金でも短時間で大きな利益を狙える魅力的な取引方法です。

しかし、国内のFX業者と比べると、スプレッドが広かったり、口座の種類によっては手数料がかかったりするので、取引にかかるコストをしっかり計算する必要があります。

また、高いレバレッジを使うときは、資金管理とロット（取引量）の調整を徹底しないと、強制的に損切りされてしまう可能性が高くなるので気をつけましょう。

この記事では、海外FXのスキャルピングで勝てない原因や対策方法、そして勝つためのコツについて詳しく説明します。

海外FXのスキャルピングで勝てない原因と対策

海外FXでスキャルピングをしても勝てない主な理由は5つあります。それぞれの原因と対策を見ていきましょう。

スキャルピングは取引回数が多いので、スプレッドや手数料などの取引コストをしっかりチェックすることが大切です。

• スプレッドが広い
• 取引手数料が高い
• 約定力が低い
• ボラティリティが低い
• ポジポジ病になっている

これらの原因について、順番に詳しく説明していきます。

スプレッドが広い

スプレッドは取引を始めた時点で損失になるので、小さな値幅を狙うスキャルピングでは特に重要です。

海外FX業者の標準的な口座はスプレッドが広めに設定されていることが多く、スキャルピングには向いていません。

例えば、XMTradingの「スタンダード口座」と「KIWAMI極口座」では、以下のように約1pips（価格変動の最小単位）の差があります。

シンボル/銘柄	スタンダード口座	KIWAMI極口座
USD/JPY（ドル円）	2.0pips	0.9pips
EUR/JPY（ユーロ円）	2.1pips	1.4pips
GBP/JPY（ポンド円）	3.0pips	1.5pips
EUR/USD（ユーロドル）	1.6pips	0.8pips
GBP/USD（ポンドドル）	1.9pips	1.0pips
XAU/USD（ゴールド）	2.7pips	1.9pips

スタンダード口座は、入金ボーナスがあったり最低入金額が低かったりと、初心者にも使いやすい反面、スプレッドが広い傾向があります。

スキャルピングでは損切りラインを3～5pips程度（スプレッドを含む）に設定することが多いため、プロ向けの口座を使うことをおすすめします。

取引手数料が高い

スキャルピングを行う際は、スプレッドだけでなく取引手数料も考える必要があります。

海外FX業者の中には、国内FX業者と同じくらい狭いスプレッドで取引できる口座タイプもありますが、その代わりに取引手数料が高めに設定されていることがほとんどです。

業者名	ドル円（USD/JPY)	取引手数料（往復）	取引コスト（スプレッド+手数料）
XMTrading（ゼロ口座）	0.2pips	10ドル	1.2pips
Exness（ロースプレッド口座）	0.1pips	7ドル	0.8pips
FXGT（ECN口座）	0.2pips	6ドル	0.8pips
IS6FX（プロ口座）	0.9pips	無料	0.9pips
BigBoss（プロスプレッド口座）	0.8pips	9ドル	1.7pips
TitanFX（Zeroブレード口座）	0.5pips	7ドル	1.2pips
AXORY（ナノ・テラ口座）	0.5pips	6ドル	1.1pips
IronFX（アブソルートゼロ口座）	0.8pips	10ドル	1.8pips

スプレッド自体は狭くても、取引手数料を合わせると、前に説明したプロ向け口座の方が取引コストを抑えられることもあります。口座を選ぶ際は、スプレッドと手数料の両方をしっかりと比較検討しましょう。

約定力が低い

海外FXでスキャルピングをする際は、約定力にも注意を払うことが大切です。

約定力が低いと、スリッページ（注文価格と実際の約定価格のズレ）や約定拒否、リクオート（再提示）が発生しやすくなり、トレーダーに不利な価格でポジションを持つ可能性が高まります。

多くの海外FX業者は「NDD方式（ノーディーリングデスク）」を採用しており、約定拒否などが起こる確率は低いですが、ExnessやXMTradingのように口座タイプごとに異なる注文方式を採用している場合もあるので注意が必要です。

注文方式	採用例
Electronic Communication Network（NDD/ECN口座）	XM：ゼロ口座
Instant Execution（NDD/STP口座）	XM：KIWAMI極口座 Exness：プロ口座
Market Execution（NDD/STP口座）	XM：KIWAMI極口座 Exness：プロ口座

それぞれの注文方式には特徴があるため、しっかり理解したうえで自分に合った口座タイプを選ぶことが重要です。

注文方式の違い

海外FX業者が採用している「NDD方式」には、「ECN方式」と「STP方式」の2種類があります。

さらに、「STP方式」は注文方法によって「Instant Execution（インスタントエクスキューション）」と「Market Execution（マーケットエクスキューション）」に分かれます。

ECN方式

ECN（Electronic Communication Network）方式は、大口の取引相手が参加しており、膨大な売買注文の中から自動的にマッチングするため、非常に高い約定力を持っています。

スプレッドは国内FX業者並みに狭いですが、取引手数料が必要となるのが特徴です。

Instant Execution（インスタントエクスキューション）

Instant Execution（インスタントエクスキューション）は「即時注文」とも呼ばれ、注文を業者側で即時決済してからカバー先へ流す方式です。

スリッページは発生しませんが、注文時の価格で必ず約定する仕組みのため、値動きが激しい相場では約定拒否が起こりやすくなります。

Market Execution（マーケットエクスキューション）

Market Execution（マーケットエクスキューション）は「市場注文」とも呼ばれ、トレーダーからの注文をそのままカバー先へ流す注文方式です。

値動きの激しい相場でも約定拒否は発生しませんが、タイムラグによってスリッページが起こる可能性が高くなります。

ボラティリティが低い

ボラティリティ（価格変動）が低い銘柄や時間帯でのスキャルピングは、勝てない原因の1つです。

取引量の少ないマイナーな通貨ペアは、スプレッドが広めに設定されており、エントリー時のリスクとリワード（報酬）のバランスが取れないケースがほとんどです。

ドル円（USD/JPY)やユーロドル（EUR/USD)などのメジャーな通貨ペアは、スプレッドが狭く取引量も多いため、値動きが安定しておりスキャルピングに最適です。

おすすめのメジャー通貨ペア

• USD/JPY（ドル円）
• GBP/JPY（ポンド円）
• EUR/USD（ユーロドル）
• GBP/USD（ポンドドル）
• XAU/USD（ゴールド）

また、早朝5時～9時（ニューヨーク市場閉場～東京市場開場）の時間帯は、マーケット参加者が減少するため値動きが不安定になるので注意が必要です。

ただし、東京市場ではユーロドルやポンドドルなどのドルストレートよりも、ドル円や豪ドル円といったクロス円の方が取引が活発になる傾向があるので、マーケットごとの特徴を把握しておくことが大切です。

市場	時間帯	活発になる銘柄
東京市場	9：00～17：00	クロス円
ロンドン市場	16：00～2：00	ユーロ ポンド
ニューヨーク市場	21：00～6：00	ドルストレート

ポジポジ病になっている

海外FXのスキャルピングで勝てない理由の1つに「ポジポジ病」があります。

海外FXはレバレッジを使うことで短期間でも大きな利益を狙えるため、チャンスを逃したくないという気持ちから、根拠のないタイミングでもエントリーしてしまうことがあります。

以下のような取引を行っている場合は、ポジポジ病に該当する可能性があります。この場合、デモトレードでの練習やトレードルールを決めるなど、しっかりとした対策を取ることが大切です。

ポジポジ病の特徴と改善方法

ポジポジ病の特徴

• 常にポジションを保有しておきたい
• 損切りができずにナンピンをしてしまう
• 利益が出るとすぐに決済してしまう
• 損失を取り返すために根拠のないエントリーをする
• 取引ルールを決めていない

ポジポジ病の改善方法

• デモトレードで練習する
• トレードルールを決める
• メンタルコントロールを徹底する

海外FXのスキャルピングで勝つコツ

海外FX業者を利用したスキャルピングで勝つコツを3つ紹介します。

トレード環境だけでなく、メンタル面も重要になるので、しっかりとコントロールしていくことが大切です。

• 資金管理を徹底する
• リスクリワードは1:1
• 業者のトレード環境を把握しておく

これらのコツについて、順番に詳しく説明していきます。

資金管理を徹底する

海外FXでスキャルピングを行う際は、デイトレードやスイングトレードよりも高いレバレッジを使うため、資金管理を徹底することが重要です。

トレードスタイル	運用レバレッジ
スキャルピング	300倍〜1,000倍
デイトレード	100～300倍
スイングトレード	1～100倍

スキャルピングは短時間で取引が完結するため、事前に「利確」「損切り」「ロット数」をしっかりと決めておくことが大切です。

よくある失敗例として、その時に利用できる最大レバレッジでポジションを持ち、強制ロスカットで退場してしまうケースがあります。

おすすめの資金管理方法は、ロスカットラインを資金の2％以内に設定することです。

取引回数	残高
1回	98,000円
3回	94,120円
5回	90,393円
7回	86,813円
10回	81,708円

損失を2％以内に抑えることで、10連敗しても十分な資金が残り、立て直しが可能です。

海外FXのスキャルピングで勝つには、まず退場しないことが最優先となるため、レバレッジや損切りの調整を徹底しましょう。

リスクリワードは1:1

海外FXのスキャルピングで勝つコツは、リスクリワードを1：1以上にすることです。

トレードスタイルごとに目安となるリスクリワードがあり、それぞれ以下のようになります：

トレードスタイル	リスクリワード
スキャルピング	1：1
デイトレード	1：3
スイングトレード	1：5

リスクリワードを1：1にした場合、勝率50％以上で収支がプラスとなり、リワードが高くなるほど勝率が低くても利益が出ます。

業者のトレード環境を把握しておく

海外FXでスキャルピングを成功させるには、自分のトレードスタイルに合った業者を選ぶことが重要です。

口座開設ボーナスや入金ボーナスなどのキャンペーン対象となる口座タイプは、スプレッドが広い傾向にあります。一方、プロ向け口座は初回最低入金額が高くなりがちです。

また、XMTradingのようにスプレッドの狭い口座タイプは最大レバレッジが制限されている場合もあるので注意が必要です。

口座タイプ	最大レバレッジ
KIWAMI極口座	1,000倍
ゼロ口座	500倍

海外FXのスキャルピングにおすすめの業者

海外FXのスキャルピングで勝つためには、業者選びも重要な要素です。

海外FXスキャルピングにおすすめの業者の中から、特に優秀な口座を3つ紹介します。

取引コスト、トレード環境、取り扱い銘柄などの項目で評価しています。

比較項目	Exness（プロ口座）	XMTrading（KIWAMI極口座）	FXGT（プロ口座）
最大レバレッジ	無制限	1,000倍	1,000倍
ボーナス	なし	口座開設ボーナス 入金ボーナス	なし
USD/JPY（ドル円）	0.7pips	0.7pips	1.7pips
EUR/USD（ユーロドル）	0.6pips	0.6pips	1.2pips
XAU/USD（ゴールド）	1.25pips	1.9pips	1.5pips

おすすめの海外FX業者

• Exness
• XMTrading
• FXGT

これらの業者について、順番に詳しく説明していきます。

Exness

Exness（エクスネス）は、海外FX業界最高倍率の無制限レバレッジでスキャルピングができる業者です。

ゼロカットシステムを採用し、ロスカット水準0％で取引できるため、少ない資金でも効率よく運用できます。

概要	詳細
運営会社	E​xness（SC） Ltd
設立年	2008年
登録住所	9A CT House, 2nd floor, Providence, Mahe, Seychelles
金融ライセンス	FSA：セーシェル金融サービス庁 ライセンス番号：SD025
資産管理方法	分別管理
ゼロカット	あり（追証なし）
ボーナス	なし
サポート	Eメール：24時間（365日） チャット：08:00～24:00（平日） 電話：08:00～24:00（平日）

Exnessでスキャルピングにおすすめの「プロ口座」は、業界最狭水準のスプレッドを提供しており、スキャルピングやデイトレードをメインに行うトレーダーから高い支持を得ています。

ただし、最低入金額が「1,000ドル（約154,000円）」と高額な点には注意が必要です。

項目	詳細
最大レバレッジ	無制限
注文方式	即時約定
取引手数料	無料
ロスカット水準	0％
ストップレベル	0
最低入金額	1,000ドル

主要通貨ペアのスプレッド（プロ口座）

Exnessのプロ口座は、主要な通貨ペアで非常に狭いスプレッドを提供しています。以下の表で詳細を確認できます。

シンボル/銘柄	スプレッド
USD/JPY（ドル円）	0.7pips
EUR/JPY（ユーロ円）	1.4pips
GBP/JPY（ポンド円）	1.6pips
EUR/USD（ユーロドル）	0.6pips
GBP/USD（ポンドドル）	0.8pips
XAU/USD（ゴールド）	1.25pips
BTC/USD（ビットコイン）	333.6pips

特に、ドル円やユーロドルなどの主要通貨ペアでは1pip未満の非常に狭いスプレッドを提供しており、スキャルピングに適しています。ただし、ビットコインなどの仮想通貨ではスプレッドが広くなる点に注意が必要です。

XMTrading

XMTrading（エックスエム）は海外FX業界の大手ブローカーで、日本人トレーダーから高い評価を得ています。

口座開設・入金・取引の3種類のボーナスを提供しており、日本語サポートもしっかりしているので、初心者でも安心して利用できます。

概要	詳細
運営会社	Tradexfin Limited
設立年	2017年
登録住所	F20, 1st floor, Eden Plaza, Eden Island, Seychelles
金融ライセンス	FSA：セーシェル金融サービス庁 ライセンス番号：SD010 モーリシャス金融サービス委員会 ライセンス番号：GB20025835
資産管理方法	分別管理
ゼロカット	あり（追証なし）
ボーナス	口座開設ボーナス（13,000円分） 入金ボーナス（100％・20％） XMロイヤルティプログラム
サポート	Eメール：平日24時間 チャット：平日24時間

XMTradingでスキャルピングにおすすめの口座タイプは「KIWAMI極口座」です。この口座は口座開設ボーナス（13,000円）の対象となっており、ボーナスクレジットのみでスキャルピングが可能です。

項目	詳細
最大レバレッジ	1,000倍
注文方式	成行約定
取引手数料	無料
ロスカット水準	20％
ストップレベル	0
最低入金額	500円

主要通貨ペアのスプレッド（KIWAMI極口座）

XMTradingのKIWAMI極口座は、主要な通貨ペアで非常に狭いスプレッドを提供しています。以下の表で詳細を確認できます。

シンボル/銘柄	スプレッド
USD/JPY（ドル円）	0.7pips
EUR/JPY（ユーロ円）	1.4pips
GBP/JPY（ポンド円）	1.6pips
EUR/USD（ユーロドル）	0.6pips
GBP/USD（ポンドドル）	0.8pips
GOLD（ゴールド）	1.9pips
BTC/USD（ビットコイン）	728pips

特に、ドル円やユーロドルなどの主要通貨ペアでは1pip未満の非常に狭いスプレッドを提供しており、スキャルピングに適しています。ただし、ビットコインなどの仮想通貨ではスプレッドが広くなる点に注意が必要です。

FXGT

FXGT（エフエックスジーティー）は2019年に設立された海外FX業者で、仮想通貨銘柄のトレード環境は業界最高水準です。

ダイナミックレバレッジを採用しており、証拠金残高によるレバレッジ制限を受けないのが特徴です。

概要	詳細
運営会社	360 Degrees Markets Ltd
設立年	2019年
登録住所	Room 12, First Floor, Kingsgate House, Victoria, Mahe, Seychelles
金融ライセンス	FSA：セーシェル金融サービス庁 ライセンス番号：SD025
資産管理方法	分別管理
ゼロカット	あり（追証なし）
ボーナス	口座開設ボーナス（15,000円分） 入金ボーナス（100％・20％）
サポート	Eメール：24時間365日 チャット：24時間365日

FXGTのスキャルピング向け口座は「プロ口座」で、主な仕様は以下の通りです。

項目	詳細
最大レバレッジ	1,000倍
注文方式	成行約定
取引手数料	無料
ロスカット水準	40％
ストップレベル	0
最低入金額	5ドル

最低入金額が5ドルと低く、初心者でも始めやすい点が特徴です。また、1,000倍の高レバレッジを活用できるため、少額資金でのスキャルピングに適しています。

主要通貨ペアのスプレッド（プロ口座）

FXGTのプロ口座は、以下のようなスプレッドを提供しています。

シンボル/銘柄	スプレッド
USD/JPY（ドル円）	1.7pips
EUR/JPY（ユーロ円）	2.4pips
GBP/JPY（ポンド円）	2.6pips
EUR/USD（ユーロドル）	1.2pips
GBP/USD（ポンドドル）	1.2pips
XAU/USD（ゴールド）	1.5pips
BTC/USD（ビットコイン）	545pips

FX通貨ペアやゴールドなど全体的にスプレッドが他の海外FX業者に比べやや広めに設定されていますが、ビットコインなどの仮想通貨銘柄を最大レバレッジ1,000倍で取引できる唯一の業者です。

ビットコイン（BTC/USD)のスプレッド・最大レバレッジ比較

業者名	スプレッド	最大レバレッジ
FXGT	545pips	1,000倍
XMTrading	728pips	500倍
Exness	333.6pips	400倍

FXGTは仮想通貨取引において、高いレバレッジを提供している点が特徴的です。ただし、スプレッドは他の業者と比べて中程度であることに注意が必要です。

海外FXのスキャルピングに関するよくある質問

海外FXのスキャルピングについて、よく寄せられる質問をいくつか紹介します。