MT4とMT5の違いを徹底検証!どちらをつかう?
公開日:2025.02.07
更新日:2025.02.07
海外FXトレーダーの間で人気の取引ツールといえばMT4ですが、その次世代版であるMT5の実際の使い心地が気になる方も多いでしょう。
結論から言うと、MT5は性能が向上しており、裁量トレーダーにとって魅力的な取引ツールです。
ただし、カスタムインジケータや自動売買システム(EA)の数が少ないというデメリットがあり、これが現在もMT4が主流である理由となっています。
この記事では、MT4とMT5を実際に使用した経験をもとに、それぞれのメリットとデメリットを詳しく紹介していきます。
MT4とMT5の徹底比較
MetaTrader4(MT4)は、ほとんどの海外FX業者が採用している取引ツールです。
一方、MetaTrader5(MT5)はその次世代版で、基本的な性能はMT5の方が優れています。
しかし、対応するカスタムインジケータや自動売買システム(EA)の数が少ないため、MT5の普及はまだ進んでいません。
それでは、MT4とMT5の違いを項目別に詳しく見ていきましょう。
主な違いの一覧比較
項目 | MT4 | MT5 |
---|---|---|
動作スピード | 遅い | 早い |
時間足 | 9種類 | 21種類 |
気配値ウィンドウ | 機能が少ない | 機能が多い |
モバイルアプリ | 機能が少ない | 機能が多い |
板情報 | なし | あり |
標準搭載のインジケータ | 30種類 | 38種類 |
カスタムインジケータ・EAの数 | 豊富 | 少ない |
対応海外FX業者 | ほぼ対応 | 一部のみ |
スペックだけを見ると、MT5の方が圧倒的に優れています。
特別なインジケータを使わない裁量トレーダーの方は、MT5の使用を検討する価値があるでしょう。
それでは、各項目について詳しく見ていきましょう。
MT5の動作スピードの優位性
MT4とMT5の違いで特に目立つのが「動作の速さ」です。
MT5は非常に動作が速いというのが大きな特徴です。
PC版もアプリ版でも動作が非常に軽く、MT4で感じる重さはありません。
多くの通貨ペアを同時に監視するトレーダーにとっては、処理能力の高いMT5の方が適しています。
例えば、15通貨ペア以上のチャート画面を表示させる場合、最新のOSを使用していてもMT4では画面がフリーズしてしまうことがあります。
現在MT4を使用していて、動作の遅さやフリーズに悩まされている方は、MT5への移行を検討してみるのもいいでしょう。
MT5の豊富な時間足
MT5はMT4と比べて12種類の分足・時間足が追加されています。
これはチャート分析をする際に非常に便利な機能です。
トレンド分析やエントリーのタイミングを確認する際に活用できます。
分足 | 時間足 | その他 |
---|---|---|
1分 | 1時間 | 日足 |
2分 | 2時間 | 週足 |
3分 | 3時間 | 月足 |
4分 | 4時間 | – |
5分 | 6時間 | – |
6分 | 8時間 | – |
10分 | 12時間 | – |
12分 | – | – |
15分 | – | – |
20分 | – | – |
30分 | – | – |
MT5の方が、より細かい分析を行うのに適しています。
MT5の使いやすい気配値ウィンドウ
MT5では、気配値ウィンドウで確認できる情報が増え、より便利になっています。
MT4では「通貨ペアリスト」と「ティックチャート」だけでしたが、MT5では「プライスボード」と「詳細」が追加されました。
プライスボード画面では、登録してある銘柄のプライスボードが一画面で表示できます。
複数の通貨ペアのレートを一目で確認でき、プライスボード画面から直接発注することも可能です。
MT5のアプリの進化
MT5ではアプリも進化しており、Android版では2つのチャートを同時に表示させることができます。
ただし、iOS版ではこの機能は利用できません。
例えば、画面の上半分にドル/円のチャート、下半分に日経平均株価のチャートを表示させることができます。
MT4のアプリでは一度に1画面しか表示できなかったため、「日経平均株価のチャートを見ながらドル/円を取引する」や、「ユーロ/ドルとポンド/ドルのチャートを同時に監視してチャンスを狙う」といった複数のチャートを使う取引がしにくい状況でした。
MT5ではこの点が改善され、より使いやすくなっています。
カスタムインジケータ・EAはMT4が優位
MT5はMT4の次世代版ですが、MT4を利用している人もまだ多いのが現状です。
これは疑問に感じる人も多いでしょう。
基本的な機能はMT5の方が優れていますし、MT4/MT5の開発元であるメタクオーツ社は、MT5のアップデートを頻繁に行っており、早くMT5へ移行させたいと考えているようです。
それでもMT5への移行が進んでいない主な理由は、対応するカスタムインジケータや自動売買システム(EA)が少ないことです。
カスタムインジケータとは、専用のプログラミング言語(MQL4・MQL5)を使って作られたオリジナルのインジケータのことです。
ファイルをMT4/MT5に入れることで表示させることができます。
標準搭載されているインジケータの数はMT5の方が多い(MT4は30種類、MT5は38種類)のですが、カスタムインジケータの数はMT4と比較して非常に少ないのが現状です。
カスタムインジケータや自動売買システム(EA)を販売しているサイトで検索すると、MT5のインジケータはわずか5件という結果になることもあります。
MT5ユーザーが少なく、需要がないからか、まだまだ成長段階のようです。
しかし、メタクオーツ社が運営するMT4/MT5のコミュニティーサイト、MQL5では、世界中のプログラマーが作成したインジケータや自動売買システム(EA)がMT5用にも提供されています。
こちらもMT4用の方が数は多いですが、MT5用も徐々に増えている印象です。
次世代版のMT5の方が基本的な性能は高いため、日本でも今後MT5への移行が進む可能性があります。
MT5の板情報機能
MT5の追加機能として、「板情報」があります。
板情報とは、現在価格の上下の価格にどれくらいの注文が入っているかを示すもので、「この価格で買いたい人が多い」「この価格で売りたい人が多い」という情報が価格の先読みに活用できます。
板情報は、海外FXトレーダーで利用している人はあまり多くありませんが、株取引ではよく利用されています。
この板情報を見ると、例えば現在価格よりも下に買い注文が厚く入っている場合、価格が下落しても買い注文が多いので下がりにくいという判断をすることができます。
板情報はめまぐるしい速さで変化するので、スキャルピングトレーダー向きですが、興味深い機能なので気になる方は板情報に対応した海外FX業者で体験してみるといいでしょう。
デモ口座でも利用できます。
板情報に対応している海外FX業者はほとんどないですが、FXDDは対応しています。
ブローカー名 | 板情報対応 |
---|---|
fxd | 〇 |
trv | △(cTraderのみ) |
xem | × |
tfx | × |
tdt | ×(MT5取扱いなし) |
MT5で板情報が見られるFXDD以外にも、Tradeviewでも、cTraderというプラットフォームを利用すれば板情報を閲覧できます。
cTraderはスキャルピングを行うトレーダーに人気のプラットフォームです。
トレードスタイル別の選び方
裁量トレーダーはMT5がおすすめ
カスタムインジケータを利用せずにチャート分析をするトレーダーには、MT5がおすすめです。
MT5への移行が進んでいない理由は、MT5用のカスタムインジケータや自動売買システム(EA)の種類が少ないことなので、カスタムインジケータを利用しないのであれば、MT5を選ぶデメリットはほとんどありません。
動作スピードや時間足の豊富さ、気配値ウィンドウなど、MT5の方が基本的な性能は優れています。
強いて言うなら、現状は圧倒的にMT4の利用者が多いため、操作で困ったときに情報が少ない点はデメリットと言えるかもしれません。
カスタムインジケータを使いたい場合はMT4
カスタムインジケータを活用したい場合は、MT4を選択するのが賢明です。
MT4とMT5の大きな違いの一つは、利用可能なカスタムインジケータの数です。
MT4は長年使われてきたプラットフォームであり、多くのトレーダーやプログラマーによって開発された豊富なカスタムインジケータが存在します。
一方、MT5はより新しいプラットフォームですが、対応するカスタムインジケータの数が比較的少ないのが現状です。
このため、特定のカスタムインジケータに依存したトレード戦略を持つトレーダーにとっては、MT4の方が適している可能性が高いです。
例えば、MT4では以下のようなカスタムインジケータが人気です。
- ZigZag(ジグザグ)インジケータの改良版
- GMMA(複合型移動平均線)
- ADR(平均日次範囲)
これらのインジケータは、相場の流れや価格の変動範囲を視覚的に把握するのに役立ちます。
ただし、MT4用に作られたカスタムインジケータはMT5では直接利用できないという点に注意が必要です。
そのため、愛用のカスタムインジケータがある場合、MT5への移行は難しくなる可能性があります。
将来的にはMT5の普及が進み、カスタムインジケータの数も増えていく可能性はありますが、現時点では特定のカスタムインジケータを重視するトレーダーにとって、MT4は依然として魅力的な選択肢となっています。
自動売買トレーダーは現状MT4が有利
自動売買システム(EA)の数は、現時点ではMT4の方が圧倒的に多い状況です。
国内の開発者でMT5のEAを作る人が少ないため、この状況はしばらく続くと予想されます。
ただし、自分でプログラミングを学んでEAを作成したい場合は、MQL5(MT5のプログラム言語)を勉強するのがおすすめです。
MT5対応の海外FX業者
海外FXの取引プラットフォームとして、MT5を提供する業者が増えています。
ここでは、MT5に対応している主要な海外FX業者とその特徴を紹介します。
XMTrading(エックス エム)
XMは、日本人トレーダーに人気の高い海外FX業者です。
XMTradingの特徴
- 24時間対応のカスタマーサポート
- 豊富なボーナス制度
- 信託保全の完備
XMは、XMPというポイントプログラムも提供しています。
このポイントは現金やクレジットに交換できるので、トレードだけでなく、お得に取引できる点も魅力的です。
Titan FX(タイタン FX)
Titan FXは、取引環境を重視するトレーダーに人気があります。
TitanFXの特徴
- 高速約定
- 狭いスプレッド
- 低い取引手数料
特に、Blade口座はスキャルピングに適した低スプレッド口座として知られています。
また、仮想通貨CFDも低スプレッドで取引可能です。
Tradeview(トレードビュー)
Tradeviewは、取引コストを重視するトレーダーに人気です。
おすすめの口座タイプは「ILC/ECN口座」で、低コストでの取引が可能です。
ただし、日本語サポートが不十分な点があるため、海外FX経験者向けと言えます。
Exness(エクスネス)
Exnessの特徴は、非常に高いレバレッジを提供していることです。
Exnessの特徴
- 狭いスプレッド
- 一部の通貨ペアでスワップフリー
- 運用コストの低さ
- 高いレバレッジ
世界的な会計事務所DTTによる監査を受けており、信頼性の高さも魅力の一つです。
Exclusive Markets(エクスクルーシブ マーケット)
ExclusiveMarketsは比較的新しい業者ですが、以下の特徴があります。
ExclusiveMarketsの特徴
- バランスの取れた取引環境
- 平均以上のスプレッドと約定速度
- 手軽に始められるソーシャルトレード
グループ全体でキプロス証券取引委員会(CySEC)のライセンスを保有しており、一定の信頼性があります。
FBS(エフビーエス)
FBSの特徴
- 豊富なボーナス制度
- 最大3,000倍のハイレバレッジ
- ソーシャルトレードの提供
マイクロ口座も提供しているため、少額からの運用にも適しています。
LAND-FX(ランドエフエックス)
LAND-FXの特徴
- 業界最速クラスの約定速度
- 自社でのリクイディティプロバイダ業務
- グループでFCAライセンスを保有
- 良心的なスワップポイント
ポジションを数日間保有することが多いトレーダーにおすすめです。
HotForex(ホットフォレックス)
HotForexは世界的に人気のある業者で、以下の特徴があります。
HotForexの特徴
- パリ・サンジェルマンF.C.の公式パートナー
- 出金可能な入金ボーナス
- キャッシュバックプログラム
ユーザーを飽きさせないサービスの多さも魅力です。
FxPro(エフエックスプロ)
FxProは日本での知名度はそれほど高くありませんが、以下の特徴があります。
FxProの特徴
- 400種類以上の取扱銘柄
- 高い取引の透明性
- cTraderの提供
取引環境を重視するトレーダーに人気があります。
今後の展望
これらの業者は、それぞれ異なる特徴を持っています。
自分のトレードスタイルや目的に合った業者を選ぶことが大切です。
MT5は機能や性能が優れているため、今後さらに普及していく可能性が高いでしょう。
カスタムインジケータやEAの関係でMT4を使う必要がある場合を除き、MT5への移行を検討することをおすすめします。
MT5の方が将来的に有利になっていく可能性が高いため、早めに慣れておくことで、より効率的なトレードが可能になるでしょう。
各業者には特徴があるので、自分のトレードスタイルに合った業者を選ぶことが重要です。
MT4/MT5に関する よくある質問(FAQ)
-
「無効な口座」と表示された場合
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MT4やMT5を使っていて、画面の右下に「無効な口座」と表示されることがあります。これは、口座が使えない状態になっているか、ログイン情報が間違っている可能性があります。もう一度ログインしてみましょう。
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チャートがよく固まってしまう場合
-
チャートが頻繁にフリーズしてしまう主な原因は、パソコンのメモリー不足です。
解決方法としては- メモリーを増やす
- 取引しない通貨ペアのワンクリック機能を止める
- 表示するチャートの数を減らす
これらの方法で、パソコンの負担を軽くすることができます。
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モバイル対応について
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FXDDは、iPhone・iPad・Androidのモバイル端末に対応しています。それぞれの端末用のMT4/MT5アプリをインストールして使うことができます。
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新規注文ボタンがグレーになっている場合
-
新規注文ボタンがグレーになって注文できない場合、ログインがうまくいっていないか、閲覧専用のパスワードでログインしている可能性があります。取引ができるマスターパスワードで、もう一度ログインしてみてください。
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「回線不通!」と表示された場合
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Titan FXを使っていて「回線不通!」と表示されたら、MT4/MT5のサーバーに接続できていない状態です。インターネット回線が切れているなど、いくつかの原因が考えられます。
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XMゼロ口座で通貨ペアが選べない場合
-
XMゼロ口座にログインしたとき、通貨ペアの名前が灰色で表示されてクリックできない場合があります。ゼロ口座で使える通貨ペアは、6文字の通貨ペア名の後に「.」(ドット)がついています。例えば、「USDJPY.」のような表示です。ドットがついていない通貨ペアや、灰色になっている通貨ペアは、ゼロ口座では使えません。
-
FXDDのMT4/MT5のパスワード変更方法
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FXDDのMT4/MT5のログインパスワードは、MT4/MT5の画面上で変更できます。取引用のマスターパスワードだけでなく、閲覧専用のパートナーパスワード(インベスターパスワード)も変更可能です。
-
iOSでMT4/MT5にログインする方法
-
iOSでMT4/MT5を使うには
- App Store(アップストア)からアプリをインストール
- アプリを起動
- サーバーを選択
- 取引口座の情報を入力してログイン
-
AndroidでMT4/MT5にログインする方法
-
AndroidでMT4/MT5を使うには
- Google Play Storeからアプリをインストール
- アプリを起動
- サーバーを選択
- 取引口座の情報を入力してログイン