材料費だけじゃない!20〜40代が手芸・クラフトにかけるお金の総額が判明

Song合同会社は、直近12か月に手芸・クラフト関連の支出がある20〜40代を対象に、年間支出の総額や内訳、ジャンル別のコスト構造、節約・収益化の実態について調査を実施しました。材料費に目が行きがちなクラフト支出ですが、ワークショップや設備、保管費などの「隠れコスト」がどれほど家計に影響しているのかを明らかにしています。
調査概要
| 調査主体 | Song合同会社 |
|---|---|
| 調査対象 | 20〜40代 全国男女(直近12か月に手芸・クラフト関連の支出がある人) |
| 有効回答数 | 300人 |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 調査期間 | 2025年12月15日〜24日 |
年間いくら使った?“総額”と月次の実態

手芸・クラフト関連の年間支出総額は、平均¥112,400、中央値¥86,000という結果でした。分布を見ると、下位四分位(Q1)は¥48,000、上位四分位(Q3)は¥148,000となり、支出額に大きな個人差があることが分かります。
月次では、材料費やサブスクなどの固定費が平均¥4,200/月、道具の買い替えやワークショップ参加といった変動費が平均¥5,100/月でした。材料費以外の費目(設備、受講費、保管、電気代など)が占める割合は全体の43%に達しています。
また、想定より支出が膨らんだ「予算オーバー経験率」は58%でした。
- S.K., 31, 事務:「毛糸代だけのつもりが、収納ケースやライトを買い足して+¥12,000になりました」
- T.M., 42, 自営業:「ワークショップ参加が重なり、月の支出が2倍になった月もあります」
- R.N., 27, 販売:「電気代や消耗品は見落としがち。年間で見ると¥15,000以上でした」
ジャンル別コスト構造と“買い足し頻度”

ジャンル別に見ると、初期費用と更新周期に大きな違いが見られました。編み物・刺繍は初期費用が比較的低く平均¥18,000ですが、材料の買い足し頻度は月1.6回。一方、レザークラフトやミシンソーイングは初期費用が¥60,000〜¥120,000と高めで、工具更新は2〜3年周期でした。
モデル世帯で年間シミュレーションを行うと、ソロ・クラフターモデルは¥92,000/年、ファミリー・クラフターモデルは¥168,000/年。制作時間を加味した自己評価の時間単価はそれぞれ¥1,200/時間、¥980/時間でした。
在庫過多(積み糸・積み布)の発生率は64%で、未使用在庫の損失推定額は平均¥21,500でした。
- K.Y., 39, パート:「布を買いすぎて使い切れず、タンスに¥30,000分眠っています」
- M.A., 34, デザイナー:「セールでまとめ買いして結果的に半分以上未使用」
- H.S., 28, 会社員:「在庫管理をしないと、同じ材料を二重購入します」
“賢く楽しむ”節約術と小さな収益化

支出を抑える工夫として多かったのは、共同購入や量り売りの活用(実施率22%)、レンタルミシン・シェア工房の利用(18%)でした。特に「1 in 1 out」の在庫管理ルールを導入した層では、年間支出が平均18%削減されています。
小規模な作品販売を行う場合、材料・手数料・梱包配送を含めた損益分岐点は¥2,400/作品前後。価格設定の目安は原価×2.2倍とする回答が最多でした。
取り組み別の節約効果は最大で¥28,000/年、今後も継続したいと回答した割合は71%でした。
- N.T., 36, 主婦:「シェア工房を使って設備投資を抑え、年間¥20,000以上節約できました」
- J.K., 41, 技術職:「型紙サブスクを見直しただけで15%削減」
- A.O., 30, 販売:「価格設定を見直して、初めて黒字になりました」
まとめ
今回の調査から、手芸・クラフトの支出は材料費だけでなく、設備・学習・保管といった隠れコストが4割以上を占めることが明らかになりました。一方で、在庫管理やシェアサービスの活用により、無理なく支出を抑えつつ楽しむ工夫も広がっています。Song合同会社は今後も、趣味とお金のリアルな関係を可視化し、生活に役立つ情報を発信してまいります。
【本件に関するお問い合わせ先】
- 会社名:Song合同会社
- メール:info@song.co.jp
- URL:https://song.co.jp/
- 調査詳細:https://song.co.jp/press27/